GA4とは?導入から活用までの基本を初心者向けに解説
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※2024年8月期_指定領域における市場調査 調査機関:日本マーケティングリサーチ機構

GA4(Googleアナリティクス4)は、従来のユニバーサルアナリティクス(UA)の後継としてGoogleが提供するアクセス解析ツールです。高機能である一方、使いこなすにはある程度の知識が必要なため、「設定が難しい」「操作が分かりにくい」と感じている方も少なくありません。
本記事では、初めてGA4を使う方でも分かるように、GA4の画面の見方や操作方法などを解説します。実際の画面をもとに説明するので、参考にしてください。
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目次
1. GA4(Googleアナリティクス4)とは
GA4(Googleアナリティクス4)は、Googleが提供している無料のアクセス解析ツールのことです。Webマーケティング施策の効果測定や、Webサイトの解析などに広く活用されています。
従来版であるUA(ユニバーサルアナリティクス)は2023年7月1日をもって計測を終了しました。有料版のUA(Google アナリティクス 360)も2024年7月1日で完全にサポートが終了しています。
GA4では、オンラインでのユーザー行動の変化に対応するため、ユーザー単位での計測が強化されています。登録したWebサイトやアプリにおけるユーザー属性、訪問ページ、成果の達成率などを細かく分析できるようになりました。
基本的には無料で利用できますが、大規模なアクセス解析や高度なサポートを必要とする企業向けには、有料版のGA4 360「Google アナリティクス 360」も提供されています。
1-1. UA(旧アナリティクス)との違い
UAとGA4には、主に下記の違いがあります。

項目 | UA | GA4 |
---|---|---|
データの 計測方法 |
ページビュー単位を基本としてデータを記録 | イベント単位ですべてのデータを記録 |
指標の定義 | 離脱率・直帰率などをUAの定義で計測 |
|
イベントの 仕様 |
イベントカテゴリ・アクション・ラベルを自由に設定する方式 | イベント名に加え、パラメータや値で詳細を設定する方式 |
レポートの 種類 |
標準レポートが中心で、自由度はやや低め | 探索レポートなど柔軟なカスタムレポート作成が可能 |
このようにGA4は、データの計測方法や指標の定義、イベントの設定が刷新され、より柔軟かつ深いデータ分析が可能です。特に、イベント単位での計測により、マーケティング戦略を支える詳細なインサイトを得られます。
▼UAとGA4の違いは、下記の記事で詳しく解説しています。
⇒ GA4とは?UAからの変更点や初期設定方法を詳しく解説
2. GA4でできること
GA4では、主に下記の3つの分析が可能です。

では、順に見ていきましょう。
2-1. Webサイトとアプリを横断した測定
Webサイトとアプリを横断したデータ測定は、GA4の主要な機能の1つです。ユーザーが複数デバイスを行き来しても、商品を知ってから購入に至るまでの一連の行動の流れ(カスタマージャーニー)を分析可能です。
例えば、「ユーザーがアプリで商品情報を調べ、その後パソコンでWebサイトにアクセスして購入する」といった行動も、可視化できます。
ユーザー行動を横断的に追跡できると、「アプリで商品を見た後にWebで購入する人が多い」といった傾向が把握できます。その結果をもとに、アプリ上の商品紹介を強化し、Webサイトの購入導線を改善するといった具体的な施策に活用が可能です。
2-2. 機械学習によるユーザーの行動予測
AIの機械学習によるユーザー行動の予測機能を、GA4では「予測オーディエンス」といいます。例えば「7日以内に購入する可能性が高い既存顧客」などの特定のユーザーグループを作成して、広告配信などに活用できます。
ユーザーの行動を予測できれば、そのユーザーに合わせたアプローチが可能です。
【ユーザーに合わせたアプローチの例】
- カートに商品を入れたまま3日経過したユーザーへ割引クーポンを配信し、購買を促す
- 最後のログインから一定期間が空いているユーザーへ限定キャンペーンを告知し、再ログインを促す
さらに、どのようなユーザー層の購買意欲が高いか分析もできます。「平日の夕方にアクセスし、3ページ以上閲覧する20〜30代女性の購入率が高い」といった詳細な傾向が把握できるため、集客や訴求の最適化に活かせます。
2-3. BigQueryとの連携で高度なデータ分析が可能
大量のデータを効率的に分析したい場合、GA4単体では限界があります。そこで注目されるのが、Google Cloud(GCP)が提供する大容量のデータを超高速で解析できるサービス「BigQuery(ビッグクエリ)」との連携です。
GA4とBigQueryを連携設定すると、ページ閲覧や購入履歴などのイベントデータを自動的にBigQueryにエクスポートできます。その結果、「購入に至るまでのユーザー行動」や「曜日別のアクセス傾向」など、詳細な分析が可能です。
さらに、BIツール(Business Intelligence ツール)や店舗の来店客数・売上金額といったデータとの組み合わせによって、GA4単体では難しいネット上の行動と店舗での行動を総合的に分析できます。
以前のGoogleアナリティクス(UA)ではBigQuery連携は有料版のみの機能でしたが、GA4では無料版でも連携が可能です。ただし、無料版のGA4から送信できるデータは1日あたり最大100万件までに制限されており、データの保存や処理にはBigQuery側で別途費用が発生します。
なお、高度なクエリにはSQLの知識が求められるため、SQLを扱える人材が必要です。初心者だけが扱えきれず、外部支援が求められるケースが多いです。GA4とBigQueryの連携について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
⇒ GA4とBigQueryの連携で実現できることとは?連携方法も解説
3. GA4の画面の見方
まずは、GA4の画面の見方について説明します。
それぞれについて見ていきましょう。
3-1. ホーム
GA4へアクセスすると、計測しているWebサイトやアプリの概況、よく利用するレポートを閲覧できる「ホーム」画面が表示されます。

アクティブユーザー、キーイベント、イベント数、セッションといったユーザーの行動をより具体的に示す指標がホーム画面から確認できます。
時系列がグラフで表示されるので、どのようにデータが推移したのか一目で把握可能です。
さらに、ユーザーの国別アクセス状況が表示されるため、地域ごとの利用傾向や拠点ごとの集客状況を把握するのに役立ちます。
また、過去30分間のユーザー数や1分あたりのユーザー数も確認できます。これにより、リアルタイムでどれくらいのユーザーがWebサイトやアプリにアクセスしているのかを把握可能です。
さらに、「最近アクセスしたもの」セクションでは、直近で閲覧したレポートや概要ページへのショートカットが表示されます。そのため、よく使うレポートにすぐアクセスできる点も便利です。
3-2. レポート
レポートとは、Webサイトやアプリを使うユーザーの流入経路を軸にレポートを作成する機能です。Web広告などの集客施策の効果測定、流入数の変化の分析などに活用できます。
レポートはダッシュボードの中から「レポート」を選択すると表示されます。「レポート」画面では、「リアルタイムの概要」「ユーザー属性」「集客」などのデータを確認可能です。

レポートの種類と、各レポートで確認できる主なデータは、以下のとおりです。
レポート項目 | 概要 |
---|---|
リアルタイムの概要 | 過去30分間に訪問したユーザーの数や流入元、使用デバイスなどを確認できる |
ビジネス目標 | 新規ユーザー数、リピーター数、アクティブユーザー数を確認できる |
ユーザーエンゲージメントとユーザー維持率の把握 | ユーザーの行動データを確認できる |
ユーザー属性 | ユーザーの年齢、性別、地域、言語などの属性情報を確認できる |
テクノロジー | ユーザーが使用しているOS、ブラウザ、デバイス(パソコン・スマートフォン・タブレットなど)の環境を確認できる |
集客 | ユーザーが検索、SNS、Web広告など、流入元を把握できる |
収益化 | 商品購入やアプリ内課金など、収益に関するデータを確認できる |
▼GA4での集客レポート作成方法は、下記の記事で詳しく解説しています。
⇒ GA4の集客レポートを使いこなそう!集客施策の分析手法を徹底解説
3-3. 探索
自由にレポート作成ができる機能「探索」は、Looker Studioに近い機能を持ち、柔軟性が高く、指標や見せ方を自由にカスタマイズできるのが特徴です。また、自分が作成したレポートだけでなく、他のユーザーが作成したレポートの一覧も確認できます。

「探索」では、以下のようなレポートを使用できます。
レポート項目 | 概要 |
---|---|
空白 | レポートの形式は特に決まっておらず、シンプルな表でデータを確認できる |
自由形式 | ディメンションや指標を選択し、表やグラフ、マップなどさまざまな形式でレポートを作成 |
ファネルデータ探索 | ユーザーがコンバージョンに至るまでの行動経路を分析し、どのステップで離脱しているかを把握 |
経路データ探索 | ユーザーが辿った経路をツリー形式で表示し、特定のアクションへの誘導状況を分析 |
セグメントの重複 | 異なるユーザーセグメントを比較し、特定の行動パターンや共通点を分析 |
ユーザー エクスプローラ | ユーザーを条件で絞り込んで分析し、アプリとWebサイトの両方を使ったユーザーを抽出したり、ユーザーID単位の利用履歴を詳しく見たりできる |
コホートデータ探索 | 共通の属性を持つユーザーのグループが時間経過にともなってどのように行動したかを分析 |
ユーザーのライフタイム | ユーザーのLTV(ライフタイムバリュー)を評価 |
探索機能を使ったレポート作成の方法については、こちらで詳しく解説します。
▼探索機能を使用したレポートの作成方法は、下記の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
⇒ GA4の探索レポートはこう使う!ニーズ別の使い方や注意点を徹底解説
3-4. 広告
広告は、Google広告やその他広告と連携して広告運用の効果を測定する機能です。「広告」画面では、設定したコンバージョンイベントごとのデータや、Google広告のデータを把握できます。

各メニューで確認できるデータは、以下のとおりです。
メニュー | 確認できるデータ | |
---|---|---|
コンバージョンに関する掲載結果 | Google広告のコンバージョンを確認できる | |
アトリビューション | アトリビューション パス | ユーザーがキーイベント(購入、登録などの重要なアクション)に至るまでの経路を分析し、広告クリックやページ閲覧などの各接点が成果にどれだけ貢献したかを、複数の計算方法で比較できる |
アトリビューション モデル | 成果の評価方法を変えて、各宣伝手法の効果がどう見え方が変わるかを比較できる | |
計画中 | Web広告の成果にどのチャネル(流入元)やキャンペーンがどれだけ貢献したかを確認できる | |
ツール | コンバージョンの管理や、広告セグメントの一覧が確認できる |
Google広告との連携では、詳細なキャンペーンデータを確認できる他、GA4で設定したコンバージョンイベントごとの効果を一元的に把握することが可能です。一方で、Google広告以外の広告プラットフォーム(例:Yahoo!広告、Meta広告など)のデータをGA4内で測定する場合、URLパラメータの手動設定が必要です。
この設定が適切に行われていない場合、計測漏れやデータの不正確さが発生する可能性があります。そのため、利用する広告プラットフォームごとにデータ連携の方法を確認し、必要に応じてカスタムパラメータを設定することが重要です。また、運用効率を向上させるために、広告効果測定ツールを活用することで、複数の媒体データを統合・管理しやすくなります。
▼Google広告との連携方法は下記の記事で詳しく解説しています。
⇒ Googleアナリティクス4(GA4)とGoogle広告の連携方法【キャプチャ付き】
4. GA4のレポート機能の使い方
GA4でデフォルトで用意されているレポートを使って、基本的なデータを確認する方法を以下の5つ紹介します。
レポートの使い方は、GA4の機能の中でも最初に把握しておきたいポイントなので、ぜひ参考にしてください。
4-1. ページビュー数
GA4におけるページビュー数(PV数)とは、ユーザーがそのWebページを表示した回数を表す指標です。例えば、1人のユーザーがページAを見て、次にページB、続いてページCを見た場合、ページビューは合計3回とカウントされます。
GA4における「表示回数」がページビュー数を指すので、このレポートではページごとのページビュー数を確認可能です。なお、GA4の「表示回数」はWebページのページビューに加えて、アプリ画面のスクリーンビューも含んだ合算値なので、Webとアプリを横断した集計が可能です。GA4のデフォルトのレポートでページビュー数は以下の手順で確認します。
左メニュー「レポート」→「ユーザー エンゲージメントとユーザー維持率の把握」→「ページとスクリーン」へ移動しましょう。すると、「表示回数の推移:ページパスとスクリーン クラス別」が表示されます。

▼カスタムディメンションの設定方法は下記の記事で詳しく解説しています。
⇒ GA4のページビュー数(PV数)とは?確認方法についても解説
4-2. セッション数
セッションとは、ユーザーがWebサイトにアクセスしてから離脱するまでの一連の行動をひとつのまとまりとしてカウントする指標のことです。GA4でセッション数を確認するには、左メニューの「レポート」→「ビジネス目標」→「見込み顧客の発掘」→「トラフィック獲得」へ移動します。
「セッション」の部分を見ると、Webサイトやアプリのセッション数が把握可能です(エンゲージのあったセッション数も確認できます)。

エンゲージのあったセッション数は「ユーザー エンゲージメントとユーザー維持率の把握」→「概要」など、他の経路で確認できます。セッション数はUAとGA4で算出方法が異なるので、データを比較する際には注意が必要です。
指標の違いについては、以下の記事で詳しく解説していますので、併せて参考にしてください。
⇒ GA4が「使いにくい」と感じる5つの理由と対処法を解説
4-3. ユーザー属性
GA4のデフォルトのレポートでユーザー属性を確認するには、左メニュー「レポート」→「ユーザー属性」→「ユーザー属性の詳細」へ遷移します。確認したいディメンション(国・地域・市区町村・言語・年齢・性別・インタレストカテゴリ)を選択すると、それぞれのユーザー属性を確認できます。
データに反映されているのは、ユーザー属性データの共有に同意したユーザーのデータのみです。

4-4. ユーザーが訪問した経路
GA4のデフォルトのレポートで、ユーザーがどのような経路で訪問してきたかを確認するには、左メニュー「レポート」→「見込み顧客の発掘」→「ユーザー獲得」へ移動します。確認したいディメンション(デフォルトチャネルグループ・参照元・メディア・キャンペーンなど)を選択すると、それぞれの流入経路からの新規ユーザー数を確認できます。

4-5. ページのスクロール数
GA4のデフォルトのレポートで、ページのスクロール数を確認するには、左メニュー「レポート」→「ビジネス目標」→「ユーザー エンゲージメントとユーザー維持率の把握」→「イベント」へ遷移します。イベント名「Scroll」で計測されている指標「イベント数」がページのスクロール数を指します。

「Scroll」はユーザーが各ページの下部に初めて到達したときに計測されるものです。自動で収集されるイベントですので、特別なタグ設定は必要ありません。ただし、拡張計測が有効になっていることが前提です。
5. GA4のデータ探索の使い方
GA4の「探索」機能を使用して、レポートを作成する手順を紹介します。「探索」を活用することで、これまでのUAでのカスタムレポートのように目的に合ったレポートを作成できます。

「探索」レポートは最初は難しく感じるかもしれませんが、操作はとてもシンプルなので、実際に使いながら慣れていきましょう。
5-1. ページ別のデータを確認する
ここでは例として、ページ別のページビュー数を確認するレポートを作成してみましょう。
今回はテンプレートを用いず「空白」を使い、クロス集計表のようなレポートを作成してみます。ディメンションは「ページタイトル」、指標は「表示回数」を使用します。
探索から空白をクリックする
まず、左メニュー「探索」を選択しましょう。ここでは、自分が作成したレポートや他のユーザーが作成したレポートの一覧が確認できます。
今回は、画面上部の「空白」を選択します。

データ探索名を入力する
「空白」のデータ探索画面は左から変数列、設定列、キャンバス列で構成されています。

まず、変数列の左上にある「データ探索名」を入力しましょう。デフォルトでは「無題のデータ探索」と入力されていますが、レポート名を示すので、目的に合った分かりやすい名前がおすすめです。
今回は例として「ページ別ページビュー数」と入力します。
ディメンションを追加する
次にディメンションを追加しましょう。変数列の「ディメンション」横にある「+」アイコンをクリックします。

ディメンションの選択画面が選択されるので、ディメンション「ページタイトル」を選択しましょう。「ページ タイトル」を選択したら、右上「確認」をクリックします。

次に、「設定」列にある「行」のエリアに、ディメンション「ページタイトル」をドラッグ&ドロップしてください。

指標を設定する
次に指標を追加しましょう。変数列の「指標」横にある「+」アイコンをクリックします。

指標の選択画面が選択されるので、指標「表示回数」を選択しましょう。そして、右上「確認」をクリックします。

「設定」列にある「値」のエリアに、指標「表示回数」をドラッグ&ドロップします。

キャンバス列に、ディメンション「ページタイトル」と指標「表示回数」のデータが表示されます。これで、ページ別のページビュー数を確認するレポートが完成しました。

5-2. ランディングページ別のデータを確認する
前章ではディメンションと指標を1つずつ設定しましたが、複数設定することも可能です。先ほど作成したレポート「ページ別ページビュー数」にディメンション「ランディングページ」を追加してみましょう。
タブの設定列の「行」に「ランディングページ」を追加するだけで、「ページ別ランディングページ別のページビュー数」を確認できるレポートを作成できます。

5-3. クロスデバイスユーザーを確認する
GA4では、クロスデバイスユーザーを可視化できます。クロスデバイスユーザーとは、ユーザーがパソコンやスマートフォンなど複数のデバイスを使用するときに、同一ユーザーが使用していると認識できる仕組みのことです。
例えば、通勤中にスマートフォンで商品検索をして、帰宅後にパソコンからWebサイトにアクセスして商品購入をしたとしましょう。使用しているデバイスは異なりますが、同じユーザーが利用していると認識できているのがクロスデバイスです。
クロスデバイスユーザーを可視化するときは、「探索」 →「テンプレートギャラリー」 をクリックして「セグメントの重複」をクリックします。

「セグメントの重複」を選択すると、最大3個のセグメントを可視化し相互関係を分析できます。
下記の例では「モバイルユーザー」「タブレットユーザー」「25歳~54歳のユーザー」を選択して、セグメントが交わる部分を可視化しました。

6. GA4の初期設定の方法
ここまで画面の見方やよく使うレポートの確認方法など、GA4の基本的な知識を紹介しました。そこで本章では、GA4でWebサイトの計測を開始するための設定方法を解説します。
はじめに、Googleアナリティクスの公式ページにアクセスし、右上の「アナリティクスに移動」をクリックします。

次のページに遷移したら「測定を開始」をクリックしてください。

次にアカウント名を入力します。企業名やサイト名など、判別しやすい名前を付けましょう。サイト名が入力できたら、画面下部の「次へ」をクリックします。

サイト名の登録ができたら「プロパティを作成」します。プロパティとは、データを収集するための設定単位です。プロパティ名には、計測するWebサイトの名称を入力します。複数のプロパティを運用する場合は管理しやすい名前を付けておくと便利です。
また「レポートのタイムゾーン」と「通貨」は、理由がなければ「日本」と「日本円」に設定しましょう。これらが設定できたら「次へ」をクリックします。

次に「ビジネスの説明」を入力します。業種とビジネス規模を選択し、「次へ」をクリックしましょう。

「ビジネス目標を選択する」画面では、該当の項目をチェックし、「作成」ボタンを押します。

次に「データ収集を開始する」画面が表示されるので、計測対象となるプラットフォームとその詳細を設定しましょう。どのプラットフォームを利用するかを以下から選んでデータストリームを作成してください。
- Webサイトを計測する場合:ウェブ
- アプリを計測する場合:Androidアプリ(または、iOSアプリ)
なお、ここでは例として「ウェブ」を選択します。

続いて、「データストリームの設定」画面が表示されます。「ウェブサイトのURL」と「ストリーム名」を入力し、右上の「作成して続行」をクリックしましょう。

「ウェブストリームの詳細」画面が表示されたら「タグの実装手順を表示する」を選択してください。

「実装手順」 ページで、「手動でインストールする」を選択します。表示されているGoogleタグをコピーし、Webサイトの各ページの
の直後に貼り付けましょう。
これでGA4の初期設定が完了です。なお、データ収集が開始されるまでに最長で30分、反映されるまでに24時間から48時間ほどかかります。
GA4の初期設定については以下の記事で詳しく解説していますので、ご一読ください。
⇒ GA4とGoogleタグマネージャー(GTM)の連携方法とは?から設定まで解説
7. イベントの設定方法
GA4のイベントの設定方法を以下2つに分けて解説します。

順番に見ていきましょう。
7-1. イベントとは
GA4では、ユーザーがWebサイトやアプリで起こすすべての行動を「イベント」として記録・計測します。イベントは以下の2つから構成されています。
- イベント名
- イベントパラメータ
1つのイベント名に対して1つのパラメータが紐づく場合があれば、複数のパラメータが付与されるケースもあります。これにより、同じイベントでも、ユーザーの属性や操作内容など、細かな条件ごとのデータ分析が可能です。
GA4のイベントは、目的や設定方法の違いにより以下の4種類に分類されます。
GA4のイベントの種類
自動収集イベント | 自動的に計測されるイベント(UAのページビューに該当) |
---|---|
測定機能の強化イベント | GA4の管理画面の拡張計測機能有効時に自動的に計測されるイベント |
推奨イベント | Googleが計測を推奨しているイベント |
カスタムイベント | 自分で設定するイベント |
それぞれのイベントタイプによって、自動で計測されるものや、自分で設定が必要なものがあるため、目的に応じて使い分けることが重要です。
7-2. イベントの設定方法
GA4でイベントの設定・確認をするには、イベント機能を使います。
まずは、「管理」→「データの表示」→「イベント」へ移動します。「イベント」の一覧が表示されたら、上の「カスタム設定」→「カスタムイベント」を選択しましょう。
「カスタムイベント」の一覧が表示されたら、右上の「作成」をクリックします。

次に、「イベントを作成する」画面の「その他のオプションを表示」を選択してください。

イベント作成画面が表示されるため、パラメータ部分に指定のWebサイトのページビューを計測するように指示を入力します。

イベントパラメータは以下を参考にしてください。
カスタムイベント名 | 新規作成するイベント名を記入する |
---|---|
一致する条件 | パラメータ:event_name 演算子:次と等しい 値:page_view |
一致する条件を追加 | パラメータ:page_location 演算子:次を含む 値:指定ページのURL |
指示を入力したら、イベントの作成ボタンをクリックし、作成したイベントでコンバージョン計測をするため、イベントの左端にある「キーイベント」をONにしましょう。
この設定をしないと、イベントを作成してもコンバージョン計測が開始されません。正しくイベントが作成できていれば、「管理」メニューから「データの表示」→「イベント」を開くとイベント一覧内に表示されます。

例えば、サンクスページ(例:/thanks/)への到達を計測したい場合、同様の手順でイベント設定が可能です。まず、上記と同様に「管理」→「データの表示」→「イベント」→「カスタムイベント」へ進み、右上の「作成」をクリックします。次に「その他のオプションを表示」をクリックし、以下のように条件を設定します。

「カスタムイベント名」には「サンクスページ到達」など分かりやすい名前を付けましょう。また、「ソースイベントからパラメータをコピー」にチェックが入っていることを確認してください。
項目 | 条件 |
---|---|
1つ目の条件 | パラメータ:event_name 演算子:次と等しい 値:page_view |
2つ目の条件 | パラメータ:page_location 演算子:次と等しい(または「次を含む」でも可) 値:指定ページのURL/thanks/ |
最後に右上の「作成」をクリックし、作成済みイベントの「キーイベント」にマークを付けると、コンバージョンとして計測が開始されます。設定後は「管理」→「データの表示」→「イベント」を開き、作成したイベントが一覧に表示されていることを確認しましょう。
GA4のイベントの設定方法については、以下の記事も参考にしてください。
⇒ 【最新】GA4のイベント設定方法とUAとの違いや確認方法を解説
8. GA4を導入するときの注意点
GA4を導入するにあたって、いくつかの注意点があります。初期設定が完了すれば基本的なレポート閲覧は可能ですが、より詳細な分析を行うには、イベントやコンバージョン設定などのカスタマイズが必要です。機能を理解し設定するには手間がかかる上、アップデートや仕様変更が随時行われるため、最新情報の把握が欠かせません。
また、GA4の無料版(標準プロパティ)では、データ保持期間が最大14ヵ月です。そのため、「前年同月との比較」や「数年前からの成長分析」ができないという制約があります。
こうした課題により、「GA4では自社の施策を正確に評価できない」と感じる企業は少なくありません。
「GA4の注意点に配慮しながら運用することが難しい」と感じる場合は、他ツールの活用を検討してみる選択もあります。広告効果測定ツール「アドエビス」は、簡単に正確な効果測定ができるツールです。
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9. GA4を活用する4つのコツ
ここまでGA4の使い方を解説しましたが「GA4はどこから理解すればいいのか分からない」「初心者はまず何をするべき?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで、初心者がGA4を理解するために試したい4つの方法を紹介します。まずは、どのようなことから始めるといいのか理解できるので、ぜひ参考にしてください。
9-1. 正しく設定できているか確認する
まずは、初期設定やイベント設定が正しくできているか確認しましょう。GA4は設定次第で取得できるデータが変わるため、最初に設定を誤ると正しくデータの収集ができません。
特に、「計測タグの設置」や「イベントの設定」などにミスがあると、必要なデータが収集されず、分析ができない原因になります。例えば、計測タグの設置方法を誤っていた場合、Webサイトに訪問があってもその記録が残らず、レポートに反映されません。いざ分析しようとしてもデータが揃っておらず、「早く気づいていれば」と後悔するケースがあります。
GA4はカスタマイズ性が高い一方で、設定漏れや入力ミスが発生しやすいです。設定ミスによって取りこぼした過去のデータは、あとから遡って取得できません。大切な資産であるデータを欠損させないために、運用を始める前に「設定漏れ」「入力ミス」「テスト未実施」などがないかを確認しましょう。
9-2. GA4のディメンションと指標を理解する
次に、GA4のディメンションと指標を理解しておきましょう。指標を正しく理解できていないと、誤った分析をしてしまいます。例えばGA4とUAでは、同じ指標でも計測方法が異なるため、基本的な指標である下記の5つは特に注意が必要です。
項目 | UA | GA4 |
---|---|---|
セッション数 |
|
|
コンバージョン数 |
|
|
離脱率 |
|
|
直帰率 |
|
|
ユーザー数 |
|
|
GA4は、アップデートにより計測方法が変更される可能性があるため、指標やディメンションの概要を正しく理解しておくと、より正確に分析できます。
「正確に分析したいけれど指標を理解するのが難しい」という場合には、広告効果測定ツール「アドエビス」の活用がおすすめです。
アドエビスでは、GA4では把握しづらい媒体単位での詳細な広告効果測定や、複数の流入元のデータ統合を効率的に行えます。導入後は手厚いサポート※体制が整っているので、「誰でも正確な分析を行えるツールを導入したい」とお考えの方は、まずは以下から無料資料をダウンロードしてみてください。
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9-3. 目標達成に必要な指標を計測・分析する
目標達成に必要な指標を計測・分析するためには、自社の目的に応じたデータ収集の設定が重要です。しかし、GA4の基本的な設定は正しくできているのに、必要なデータを収集できていないケースがあります。
例えば、売上につながるコンバージョン(資料ダウンロードや問い合わせ)を計測していなかった場合、目標の達成率が正しく把握できません。閲覧数やセッション数だけを計測していても、目標に直結する指標の現在地が正確に分からなければ、改善も適切に行えないので注意が必要です。
実際に「閲覧数が伸びているから商談も増えるはず」と考えてWeb広告の配信を増やしたものの、問い合わせは増えず、商談も伸びなかったという失敗もあります。目標達成に必要なデータを測定できていなければ、適切な改善策を実施できません。GA4の運用前に、計測すべき指標や計測タグを洗い出しておくようにしましょう。
9-4. チーム全体でGA4の知識を共有し属人化を避ける
GA4の設定や運用を社内の特定の担当者に任せている場合、担当者が不在になると運用ができなくなるリスクがあります。
GA4が扱える社員が限られていると特定の社員に負荷が集中し、異動・休職・離職してしまうと運用が滞ります。属人化を避けるには、GA4を運用する環境を整えることが重要です。チーム全員でGA4を理解し、ナレッジを社内に蓄積していく工夫をしましょう。
10. 「GA4は難しい」と感じるときの2つの対処法
GA4は初期設定を終えて満足するのではなく、実際の運用につなげることが大切です。しかし、GA4で分析や長期的な運用を行うには、GTM(Google Tag Manager)やLooker Studio(Google提供のBIツール)、BigQuery(Google提供のデータウェアハウス)などと組み合わせて活用する必要があるので、ハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。

ここでは、GA4を使いこなすことが難しいと感じたときに検討したい2つの対処法を紹介します。どのような方法を検討できるのか、参考にしてみてください。
10-1. GA4の運用代行サービスを利用する
GA4の設定や分析が自社だけでは難しいと感じる場合は、運用代行サービスの活用を検討しましょう。専門家に依頼すれば初期設定やイベントのカスタマイズ、レポートの作成までを効率的に進められます。社内に知見がない場合や、担当者が多忙で手が回らない場合に、負担の軽減されます。
代行業者はさまざまなサービスを用意しています。GA4の設定が苦手な場合は設定のみを依頼でき、一元管理して欲しい場合は運用も含めて任せることが可能です。費用やGA4の活用方法に応じて、検討しましょう。
ただし、外部業者に委託すると、どうしてもタイムラグが発生します。レポート作成に1〜2週間、分析結果の共有に数日かかったり、追加で費用が発生したりする場合があるため、「リアルタイムでの意思決定」が求められる場面には注意が必要です。スピーディーな改善サイクルを重視する場合は、このタイムラグを考慮して検討する必要があります。
10-2. GA4以外のツールを使用する
GA4の操作や設定が難しいと感じる場合は、GA4以外のツールを使うことも1つの方法です。
GA4はWebサイトのアクセス解析は得意ですが、Web広告などの集客施策の効果測定やPDCAを意識した運用にはあまり向いていない側面もあります。例えば、GA4のデータ処理は24時間から48時間かかるため、施策の評価・改善に必要な詳細な分析をリアルタイムで行うことが難しいです。
自社に合ったツールを導入すると、営業部やマーケティング部など全体でデータ共有がしやすくなり、施策改善のスピードが向上します。結果として、売上向上や集客効果の改善にもつながります。
GA4以外のツールを検討する場合は、下記の点を確認してみてください。
【確認事項】
- 直感的な操作、分かりやすいナビゲーションなど、現場担当者にとって使いやすいUI設計となっているか
- チャット対応、電話相談、初期設定支援など、導入後のサポートが充実しているか
- コンバージョン測定、レポート作成、自動通知など、目的に応じた必要な機能が揃っているか
- 他のツールと柔軟に連携できるか
より使いやすい画面設計や、広告運用から効果測定、改善提案まで一連の流れをサポートする機能を備えたものなど、さまざまなツールが提供されているので、課題を解消できるものを選びましょう。
11. GA4の活用にハードルを感じるなら「アドエビス」がおすすめ
GA4は、Googleが提供する次世代のアクセス解析ツールです。しかし、実際の運用では、以下のような課題に直面することも少なくありません。
- GA4は初心者には学習コストが高く、レポート作成が難しい
- GA4の設定が複雑で、漏れなく正確に数値を計測できるか不安
- BigQueryで高度な分析をするための専門知識を持った人材を確保できない
GA4の設定や運用に不安があると、正確なデータ収集や効果測定ができず、施策の改善につながりません。「より簡単に成果を見える化したい」「チームで使いこなせるツールがほしい」と感じる場合は、GA4以外の選択肢も検討しましょう。
こうした課題を解決したい企業には、広告効果測定ツール「アドエビス」がおすすめです。
アドエビスは以下の課題を解決できます。
- 直感的に使いやすい管理画面で操作方法が分かりやすく、SQLなどの専門知識が不要
- Cookie規制に対応した最新の計測方式で流入施策のコンバージョンを正確に把握
- ユーザー行動の可視化が可能
- 手厚い導入支援プログラム※が用意されているから初心者でも安心
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