デジタルマーケティングとは?10の手法と成功のポイントを徹底解説

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Web施策の売上貢献度を可視化!導入実績1万件突破の広告効果測定ツール「アドエビス」とは?

デジタルマーケティングとは、インターネットやIT技術を用いたマーケティング手法のことです。顧客との接点がデジタル化していく現代においては、オフラインのみならず、オンラインでのマーケティングが欠かせません。

とは言え、デジタルマーケティングではどのような施策を行えばいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

「デジタルマーケティングの具体的な手法は?」
「デジタルマーケティングを成功させるポイントが知りたい」

そんなマーケターの方向けに、本記事ではデジタルマーケティングの重要性や具体的な手法、成功させるポイントをまとめてご紹介します。デジタルマーケティングに取り組むためには、基礎知識を理解しておくことが重要です。自社の目的や目標に応じてデジタルマーケティングを有効活用するためにも、ぜひ参考にしてみてください。

1. デジタルマーケティングとは

デジタルマーケティングとは、インターネットやIT技術を用いたマーケティング手法のことです。
昨今はインターネット経由で、商品やサービスを検討し、購入する顧客が増えています。そのため、下記のようなデジタルメディアやデータを使ったマーケティングを行う必要性が出てきました。

  • Webサイト
  • SNS
  • アプリ
  • 動画など

実店舗や対面営業などのオフラインでの施策に、オンラインで取得できる様々なデータを組み合わせ、利益拡大や顧客獲得を目指すこともデジタルマーケティングに含まれます。

特に近年は顧客ニーズが多様化しているため、顧客一人一人に合わせた取り組みが重要視されています。様々なデータを分析して顧客理解を深めることで、顧客体験を向上させたマーケティング活動が可能です。

1-1. Webマーケティングとの違い

Webマーケティングは、デジタルマーケティングの一部で、Webサイトを中心に実施するマーケティング手法です。例えば、Web広告やSNS運用、SEO(検索エンジン最適化)により、Webサイトへのアクセスを増やし、利益拡大を狙うことはWebマーケティングに該当します。

一方で、デジタルマーケティングはWebサイト以外の顧客の動向にも注目する手法です。アプリやMAツール、IoT技術など、幅広いデジタルテクノロジーを活用して情報の収集や分析を行います。

デジタルマーケティングとWebマーケティングの違い

2. デジタルマーケティングの重要性

ここでは、デジタルマーケティングの重要性を解説していきます。なぜデジタルマーケティングが注目を集めているのか知るためにも、ぜひチェックしてみてください。

2-1. 顧客との接点がデジタル化した

昨今は、顧客との接点がデジタル化しています。以前は新聞・雑誌などのマス広告や、広告のポスティング、対面接客といったオフラインでの施策が中心でしたが、インターネットやスマートフォンの普及により顧客がオンラインで情報収集するようになりました。特にWebサイトやSNSには多くの情報が溢れ、商品やサービスの情報収集・比較検討に使用されています。

近年はデジタルシフトが加速し、顧客の購買行動が変化 顧客自らがオンライン上で情報収集するのが当たり前の時代に

このような顧客行動の変化に伴い、マーケティングもデジタル化した接点に対応する必要性が出てきました。顧客との接点をデジタル化できなければ、比較検討の候補にも挙がらず、大きな機会損失となるでしょう。自社製品に興味を持つ見込み顧客との接点を作るだけでなく、継続的にコミュニケーションをとることで購買意欲を高める施策(リードナーチャリング)も含めてデジタル化することが重要です。

2-2. 顧客の価値観が多様化した

モノや情報が溢れている現代では、顧客の価値観が多様化しています。そのため、誰もに同じ施策を行う均一なマーケティングでは成果につながりにくくなりました。顧客のニーズに応じてマーケティングを最適化する、One to Oneマーケティングが必要なのです。

One to Oneマーケティングを実現するには、顧客の属性やWeb上での行動など多くのデータを収集し活用することが求められます。その点、デジタルマーケティングでは情報の収集や蓄積、分析がしやすい点がメリットといえるでしょう。ツールを用いれば、「アクセスが多い施策はどれか」「顧客が離脱しやすいポイントはどこか」など、様々な情報を可視化できます。正確なデータを計測できる環境を整えることで、顧客一人一人のニーズに応じた施策を検討・実施できるようになります。

3. デジタルマーケティングの手法10選

ここからは、具体的なデジタルマーケティングの手法をご紹介します。デジタルマーケティングにおいてどのような施策が検討できるのか、参考にしてみてください。

デジタルマーケティングの手法10選
Web広告 インターネット上のメディアや検索エンジンなどに掲載する広告
SNS広告 LINEやTwitter、InstagramなどSNSのプラットフォームに配信する広告
オウンドメディア 自社で保有・運用するメディア
SEO コンテンツやWebサイトを検索エンジンで上位表示させ、流入を増加させる手法
動画マーケティング 動画を活用したマーケティング手法
メールマーケティング メールを活用して見込み顧客や既存顧客とコミュニケーションを取り具体的な行動へと繋げる方法
アプリマーケティング 自社で運営するアプリを活用してマーケティングを行う手法
マーケティングオートメーション(MA) 見込み顧客獲得に向けたマーケティング活動の自動化や最適化ができるツールの活用
デジタルサイネージ 駅や店舗、オフィスなどに映像表示装置を設置して情報を発信する手法
IoT技術の活用 IoT技術を活用してデータの収集などを行う手法

3-1. Web広告

Web広告とは、インターネット上のメディアや検索エンジンなどに掲載する広告のことです。総務省のデータによると、マスコミ4媒体(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)よりもインターネット広告のほうが市場規模が大きいことがわかっています(※)。
※参考:総務省「情報通信分野の現状と課題」

Web広告の主な種類としては、下記の4つが挙げられます。

Web広告の主な種類
ディスプレイ広告 Webサイト上の広告枠に表示できる広告。
動画や画像も使用でき、認知度向上に繋がる。
リスティング広告 検索連動型広告とも呼ばれ、検索結果ページに表示させる広告。
検索キーワードに応じて広告を出稿できるため、該当キーワードに興味がある顧客にアプローチできる。
リターゲティング広告 自社のWebサイトを訪問した顧客に対して、他のWebサイト上で再訪問を促す広告を表示する。
ECサイトでの再購入や買い忘れ防止に有効。
アフィリエイト広告 成果報酬型広告と呼ばれ、情報発信者が自身のWebサイトやブログに広告を掲載する方法。
様々なアフィリエイターに扱ってもらえれば認知度向上や売上拡大が見込める。

Web広告の大きなメリットは、ターゲットを選定して広告を配信できるところです。例えば、リスティング広告では、自社製品と親和性の高いキーワードを検索したユーザーにターゲットを絞り込めます。的を絞った施策を行うことで、費用対効果を高められます。

向いているケース

  • ターゲットを絞り込んでアプローチしたい場合
  • 潜在顧客や新規顧客にアプローチしたい場合

3-2. SNS広告

SNS広告とは、LINEやTwitter、InstagramなどSNSのプラットフォームに配信する広告のことです。SNSのタイムラインやディスプレイにさりげなく表示されるためユーザーが受け入れやすく、ユーザーニーズと一致すれば目に留まる可能性があります。

SNSにより広告の種類が異なりますが、主流となっているのは下記の3つです。

SNS広告の主な種類
インフィード広告 SNSのタイムラインに表示される広告。
インパクトのある写真やテキストを投稿できれば、注目を集める可能性がある。
ディスプレイ広告 SNSのトップページなどの広告枠に表示される広告。
できるだけ多くのユーザーに表示されたいときに向いている。
タイアップ広告 インフルエンサーやタレントのアカウントで自社の商品やサービスを紹介してもらう手法。
自社の商品やサービスと親和性の高いインフルエンサーであれば、ファンが興味を持ってくれる可能性がある。

SNS広告は、該当するSNSを利用する層とサービス・製品のターゲット層が一致すれば、高い効果が期待できます。例えば、TikTokであれば10~20代の若い世代、Facebookであれば30~40代のビジネスパーソンといったように、プラットフォームごとにユーザー層が異なります。自社製品のターゲットに合わせた媒体を選ぶことで、新規顧客の獲得に繋がるでしょう。

向いているケース

  • 新規顧客や潜在顧客にアプローチしたい場合
  • ブランドや商品、サービスの認知度を高めたい場合

3-3. オウンドメディア

オウンドメディアとは、自社で保有・運用するメディアのことです。一般的にはWebサイトやブログなど企業側から情報発信するサイトが該当します。

オウンドメディアは、見込み顧客の創出や既存顧客との関係性維持が主な役割です。例えば、オウンドメディアを活用して、商品やサービスに関係する専門性の高い情報発信を行うとしましょう。該当商品やサービスに興味があるユーザーから信頼や安心感を得ることができ、見込み顧客獲得に繋がる可能性があります。

また、製品の使い方や活用事例など有益な情報を発信すると、見込み顧客の購買意欲向上や、既存顧客のリピート率アップなど、継続的な関係性を構築できます。

向いているケース

  • 見込み顧客の創出に注力したい場合
  • 既存顧客との接点を維持したい場合

3-4. SEO

SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジン最適化のことです。もう少しわかりやすく言うと、検索エンジンに評価されやすいようにWebサイトを改善する施策を指します。せっかくWebサイトを立ち上げても、検索結果に表示されずユーザーの目に触れなけば意味がありません。

そこで、下記のような施策を行い、検索エンジンに評価されるように改善していきます。

主なSEO施策
内部対策
  • インデックスの最適化
  • クロールの最適化
  • 内部リンクの最適化
  • モバイルフレンドリー設定
外部対策
  • 被リンク獲得
  • SNSによる拡散
コンテンツSEO
  • 検索数やニーズに応じた記事コンテンツの作成
  • コンテンツの質を高めるリライトの実施
  • キーワードの選定
  • 競合サイトの分析
  • タイトルやディスクリプションの最適化

SEOはコストを抑えて取り組めるので、試行錯誤しながら少しずつ進めることが可能です。検索エンジン経由での流入が増えれば、商品やサービスの認知度向上や売上拡大が見込めます。

向いているケース

  • コストを抑えてWebサイトへの流入を増やしたい場合
  • オウンドメディアを自社のブランディングに繋げたい場合

3-5. 動画マーケティング

動画マーケティングとは、動画を活用したマーケティング手法です。動画は写真やテキストよりも、一度に伝えられる情報量が多いところが大きな強みです。記憶に残りやすい方法で製品の魅力を伝えることで、認知度向上や利益拡大に繋げます。

動画マーケティングの主な種類は、下記の通りです。

動画マーケティングの主な種類
インストリーム動画広告 YouTubeなどの動画プラットフォームに表示する広告。
動画を視聴する前や動画の途中に流れるため、多くのユーザーの目に触れる。
アウトストリーム動画広告 Webサイトのバナー広告枠やアプリのフィードなどに表示する広告。
写真やテキストだけよりも訴求力があり、興味を持ってもらえる可能性がある。
動画プラットフォームの活用 YouTubeなどの動画プラットフォームに動画を投稿する手法。
自社の商品やサービスのPRだけでなく、ブランディングにも活用できる。
オンラインイベント・ウェビナー オンライン上でイベントやセミナーを開催する手法。
BtoBにおすすめの手法で、コストを抑えながら国内外の顧客にアプローチできる。
ライブ配信 リアルタイムで動画配信をして、ユーザーとコミュニケーションを取る手法。
その場で質問に回答できるため、ユーザーの疑問・不安を解消しやすく、商品やサービスの購入に繋がる可能性がある。

動画マーケティングは、細かなニュアンスや必要な情報を的確に伝えられる点がメリットです。商品やサービスを紹介する場合はバリエーションや使い方、魅力などをわかりやすく訴求でき、購入に繋げられます。動画広告の作成方法や市場急拡大の背景は下記で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

向いているケース

  • アパレル用品や体験型サービス、食品など動画にすると魅力が伝わる場合
  • 商品やサービスの背景にあるストーリーを伝えたい場合
  • BtoB向けのアプローチ方法を模索している場合

3-6. メールマーケティング(メルマガ)

メールマーケティング(メルマガ)とは、メールを活用して見込み顧客や既存顧客とコミュニケーションを取り、具体的な行動へと繋げる方法です。企業側が情報発信をするだけではなく、再来店の促進や商品購入の促進など、顧客が何らかの行動を起こすように戦略的に取り組みます。

メールマーケティングの例として、下記のような施策があります。

メールマーケティングの例
ステップメール 顧客の行動に応じて段階的にメールを送信する
セグメントメール メールの内容に応じて配信者を絞り込む
リターゲティングメール 自社に対して何らかのアクションを起こたユーザーに対してメールを送信する

メールマーケティングは、低コストで手軽に開始できる点が魅力です。顧客に応じた適切な配信内容を選定できれば、高い効果が期待できます。

向いているケース

  • 見込み顧客や既存顧客との接点を維持したい場合
  • 低コストで開始できるデジタルマーケティングから取り組みたい場合

3-7. アプリマーケティング

アプリマーケティングとは、自社で運営するアプリを活用してマーケティングを行う手法です。昨今はパソコンよりもスマートフォンを使用して、インターネットにアクセスするユーザーが多い傾向にあります。

スマートフォンで使うアプリは利便性が高いため、顧客との重要な接点になります。アプリマーケティングでは下記のような機能を活用し、来店や購入を促します。

  • スタンプカード機能
  • クーポン配信機能
  • プッシュ通知機能

例えば、アプリ経由でお得なクーポンを配信すると、商品やサービスを購入するきっかけが作れます。キャンペーン開始時や、クーポンの有効期限が近付いた時、カート内に未購入の商品がある場合などは、プッシュ通知でリマインドするのも有効です。

向いているケース

  • スマートフォンを積極的に利用するターゲット層を想定している場合
  • 既存顧客との接点を維持したい場合

3-8. マーケティングオートメーション(MA)

マーケティングオートメーション(MA)とは、見込み顧客獲得に向けたマーケティング活動を自動化できるツールです。例えば下記のような機能があり、デジタルマーケティングに費やす労力や時間を削減できます。

  • メールマガジンの自動配信
  • 顧客リストの一元管理
  • マーケティングシナリオの設計
  • 見込み顧客のスコアリング
MA(マーケティングオートメーション)ツールの仕組み

MAツールを活用すれば、顧客一人一人の検討レベルに合わせた施策の実行が可能となり、効率よく見込み顧客の購買意欲を高められます。MAツールを使うメリットやおすすめツールは下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

向いているケース

  • 見込み顧客の獲得を効率化したい場合
  • 顧客一人一人に合わせた施策を実施したい場合

3-9. デジタルサイネージ

デジタルサイネージとは、駅や店舗、オフィスなどに映像表示装置を設置して情報を発信する手法です。タクシーの後部座席のモニターに表示される広告は、デジタルサイネージの一例です。電子看板とも呼ばれ、鮮度の高い情報をわかりやすく伝えられます。

デジタルサイネージは、ターゲットや目的に応じて配信する場所や時間帯を設定できる点が特徴です。例えば、できるだけ多くの人に認知してほしい場合は、通勤・通学の時間帯を狙って駅の映像表示装置でアピールするのがおすすめです。

また、ポスターや看板とは異なり、情報の差し替えが安易にできるため、新商品やキャンペーンの情報など鮮度の高い情報を扱うことが可能です。

向いているケース

  • 新規顧客の獲得や認知度の向上を狙いたい場合
  • セール情報やイベント情報など旬な情報を発信したい場合

3-10. IoT技術の活用

IoT(Internet of Things)とは、モノがインターネットに繋がる仕組みのことです。遠隔操作で電化製品の電源を入れることや、スマートタグで持ち物の場所を特定することなどがIoTに該当します。

IoTを活用すると様々なデータを収集できるため、下記のようなマーケティングに役立ちます。

  • 自動販売機とスマートフォンを繋げて販売促進を行う(ポイント付与や電子決済など)
  • 駐車場にセンサーを設置しリアルタイムで空き情報を更新する
  • 電化製品の利用頻度を調査して買い替えのタイミングをお知らせする

例えば、IoTを使い家電製品の使用状況データを収集できれば、顧客一人一人に応じた買い替え時期を通知できます。より個別最適化したマーケティングを施策することも可能です。

向いているケース

  • IoTを活用して情報収集できる商品やサービスを扱っている場合
  • One to Oneマーケティングを実施したい場合

4. デジタルマーケティングのよくある課題

ここからは、デジタルマーケティングで起きやすい課題について解説します。デジタルマーケティングを成功させるためにもどのような課題が起こりうるのか、事前に把握しておきましょう。

4-1. レポート作成に時間がかかる

1つ目は、レポート作成に時間がかかることです。多くのマーケターはデータ集計やレポーティング作業の工数過多に悩んでいます。

当社(株式会社イルグルム)が実施した「企業のWebマーケティングにおける、データ活用・DX推進に関するアンケート調査」によると、58%以上のマーケターが施策の効果検証やデータ分析を効率化したいと回答しています。

企業のWebマーケティングにおける、データ活用・DX推進に関するアンケート調査結果
※調査概要:「企業のWebマーケティングにおける、データ活用・DX推進に関するアンケート調査」

レポート作成はマーケティングの意思決定に欠かせない工程ではあるものの、マーケターの負担が大きくなりがちです。レポート作成に時間がかかるとPDCAを回す速度が低下し、意思決定が遅れてしまうといった課題が生じます。

4-2. コンバージョンデータの計測精度が低下している

2つ目は、コンバージョンデータの測定精度が低下しつつあることです。デジタルマーケティングで多くのデータを収集しても、データ自体の精度が低ければ有効活用できません。

近年はCookie規制により、Webサイトから収集できる情報が制限されるようになりました。通常のアクセス解析ツールなどでは、Webサイト上の行動データが一部欠損することもあります。

コンバージョンデータの計測精度が低下(1)

また、複数の広告媒体に出稿している場合、正確な計測ができていない可能性があります。ユーザーが複数の広告を経由してコンバージョンに到達した場合、コンバージョンが重複測定されてしまうのです。媒体ごとにコンバージョンのカウント方法が異なり、実際の成果数(注文数・契約数など)に対してコンバージョン数が増減することもあります。

コンバージョンデータの計測精度が低下(2)

このように施策の成果を正しく測定できていないと、「どの施策に注力するべきか」といった判断を 誤ってしまう可能性があります。デジタルマーケティングの効果を高めるためにも、正確な広告効果を測定できる環境を整備することが欠かせません。

4-3. コンバージョン経路全体を把握できていない

3つ目は、コンバージョン経路全体を把握できていないことです。
昨今は顧客行動にもデジタルシフトが起き、顧客がコンバージョンに至るまでの経路が多様化・複雑化しています。例えば、顧客はスマートフォンやタブレットなど、複数のデバイスを使用して情報収集を行うようになりました。また、Webサイトだけでなく、SNSやアプリなどの様々な媒体で施策に接触します。

そのため、直接的にコンバージョンに貢献した施策(ラストクリック)のみでコンバージョンを評価していると、そこまでに接触した施策の成果を見落とすことになります。ユーザーがどのような経路でコンバージョンに至ったのかという行動経路を把握し、間接的に貢献した広告も含めて評価することが重要です。

実際に当社が1,000件以上のコンバージョンデータを集計したところ、ユーザーはコンバージョンに至るまでに平均4.3回もWeb流入施策に接触していることが判明しています。

例えば、下記の画像のようにラストクリックがGoogle広告だったとします。しかし、実際にはTwitter広告や記事広告などに接触してから、Google広告にたどり着いています。Twitter広告や記事広告なども、間接的に購買意欲の促進に貢献していたのです。

CVに至るまでの間接効果

ラストクリックしか測定できない場合は、間接的に貢献している広告を把握できません。その結果、広告効果を適切に把握できず、誤った投資判断に繋がるケースがあります。

ラストクリック評価だけでは、広告予算配分の最適化が実現できません。下記の資料では、ラストクリックの評価だけでは不十分な理由や間接効果の重要性に触れています。無料でダウンロードできますので、ぜひ参考にしてみてください。

4-4. 営業部門との連携がスムーズでない

4つ目は、営業部門との連携がスムーズにできないことです。特にBtoBビジネスではマーケティング部門が獲得したリードを営業部門に引き継ぎ、最終的な成約に繋げることが一般的です。

部門間の連携不足が生じると、マーケティング部門が「営業がリードを放置している」と感じることがあります。営業部門も「リードの質が悪い」と不満を抱くようになり、双方の意見や考えが食い違うようになります。その結果、成約に繋がらない原因を特定できず、マーケティングの最適化に向けた建設的な議論ができなくなるでしょう。

営業部門とマーケティング部門がシームレスに連携できるような環境の整備が欠かせません。BtoBマーケティングを実施するときに知っておきたいポイントは下記で紹介していますので、ぜひお役立てください。

5. デジタルマーケティングを成功させる3つのポイント

ここでは、デジタルマーケティングを成功させる3つのポイントをご紹介します。どのようなことが成功のカギを握るのか、ぜひチェックしてみてください。

デジタルマーケティングを成功させるポイント

5-1. ツールを導入して効率化する

デジタルマーケティングを成功させるには、マーケティングを効率化できるツールを有効活用しましょう。例えば、MAツールを導入すると、見込み顧客のスコアリングやメールマガジンの配信を効率化できます。

また、広告効果測定ツールやアクセス解析ツール、BIツールなどを導入すると、各施策の成果を簡単に可視化することができ、手間のかかるレポート作成工程を簡略化できるでしょう。

ツールの活用によりマーケターは戦略設計やデータ分析、施策の改善など、より高度な業務に注力することが可能です。デジタルマーケティングで使えるツールは下記で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

5-2. データ計測の精度を向上させる

データの精度が低いと各施策の成果を正しく把握し、改善していくことが難しくなります。そこで、各施策のデータ測定精度を向上させることも欠かせません。

デジタルマーケティングは何となく実施するのではなく「どのユーザーがどの施策を経路してコンバージョンしているのか」「どのマーケティング施策が最終的な売上に貢献しているのか」といった売上貢献度の可視化が重要です。

  • Cookie規制への対応
  • 初回接触・間接接触を含めた正確なデータの計測
  • コンバージョンの重複測定の回避

などにより、精度の高いデータを収集・分析できる環境を整えましょう。これがマーケティング施策の成果最大化を実現する近道になります。精度の高いデータをもとに施策の改善を実施することで、デジタルマーケティングの最適化が実現できます。

5-3. マーケティングプロセス全体を可視化する

一部のデジタルマーケティング施策に留まらず、マーケティングプロセス全体を可視化することが大切です。例えば、Web上だけでは完結しない取引がある場合には、オフラインデータとオンラインデータを統合したうえで分析することが重要です。それにより「どのWeb施策が成約に繋がったのか?」「ボトルネックになっている箇所はどこか?」が把握できるようになり、スピード感を持ってPDCAが回せるようになります。

ツールを活用するなどして、マーケティングプロセス全体を可視化できるデータ計測環境を整えましょう。

6. アドエビスを活用したデジタルマーケティング事例

ここでは、広告効果測定ツール「アドエビス」を活用したデジタルマーケティングの改善事例をご紹介します。アドエビスを導入することで、デジタルマーケティングで抱えやすい課題を解決した事例となっています。ぜひチェックしてみてください。

6-1. アドエビスを導入し正確なデータ測定を実現(株式会社ガラパゴス)

株式会社ガラパゴスは広告媒体管理画面と社内の基幹システムのコンバージョンデータに最大58%もの乖離が発生しており、適切な投資判断ができない状態にありました。

そこで、広告効果測定ツールの「アドエビス」を導入し、実態と乖離のない計測データをシームレスに連携できる環境を整備。その結果、導入から4ヶ月で下記のようにマーケティング効果を高めることができました。

  • CPA(有効リード獲得単価)を約20%改善
  • 有効商談への転換率が約143%も向上
  • 自然検索経由のリードから有効商談への転換率が約200%向上

正確なデータをもとにPDCAを回せるようになったからこそ、マーケティング運用全体の最適化を図ることができました。株式会社ガラパゴスの事例については、下記の資料で詳しく解説しています。無料でダウンロードできますので、ぜひチェックしてみてください。

6-2. ユーザー分析でデジタルマーケティングを最適化(株式会社マウスコンピューター)

国内生産の高品質なパソコンをリーズナブルな価格で提供している株式会社マウスコンピューターは、直販サイトの売上に貢献するための広告運用が課題でした。検討期間が長い商品を扱っているため、認知系の広告が「次のアクションに繋がっているか」「売上に繋がるか」を早く判断できればと感じていたそうです。

そこで、アドエビスを導入し「アクション喚起率分析」機能を活用することに。実際に分析してみると、次のアクションに繋がっている広告と繋がっていない広告を明確化できました。その結果、ディスプレイ広告全体のTCPAを20%改善することに成功しました。

株式会社マウスコンピューターの事例は以下のページで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

7. アドエビスでデジタルマーケティングを最適化!

本記事では、デジタルマーケティングの重要性や種類、成功させるポイントをご紹介しました。

デジタルシフトによりデータ起点で意思決定を行うことが、デジタルマーケティング成功の分かれ道になります。だからこそなんとなく実施するのではなく、正確なデータをもとに施策ごとの売上貢献度を可視化し、正しくPDCAを回すことが大切です。

そのため、まずは正確なデータ計測ができるデータマネジメント環境を整えることが欠かせません。

特にラストクリックのみでコンバージョンを評価していると正確な効果測定ができず、誤った投資判断に繋がりやすくなります。間接的に貢献した広告や最初にクリックした広告も含めて、評価することが大切です。ラストクリックのみを評価する危険性は下記で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

「どのようなツールなら間接的に貢献した広告も含めて評価できるの?」
「広告運用全体を可視化できるツールはあるの?」

このような悩みをお持ちの方におすすめなのが、広告効果測定ツール「アドエビス」です。

アドエビスには

  • Cookie規制に対応した高精度のデータ計測が可能
  • 複数施策の成果データを自動取得し、一元管理できる
  • 「どのようなユーザーがどのような施策を経由しているか」といったコンバージョン経路を一画面で可視化できる
  • 流入施策の効果測定データと最終的な売上データを連携し、LTVやROIといった広告から得られた収益データを算出できる
  • 顧客満足度94%(※)の充実したカスタマーサクセスサポートがあるため初心者でも安心して運用できる
    ※自社調査:2022年度サポート満足度アンケート結果より(10段階7以上)

といった特徴があり、誰でも簡単にマーケティング施策の成果を一元管理できます。それだけでなく、ユーザーごとのコンバージョン経路を可視化でき、ラストクリックに貢献している広告を的確に理解することが可能です。

アドエビスついて詳しく知りたい方は、ぜひ以下の資料もご覧ください

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