Google広告のデマンドジェネレーションキャンペーンとは?特徴や最新情報を解説
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「デマンドジェネレーションキャンペーン」という名前を見聞きしたことはあっても、具体的に何ができるキャンペーンなのか、検索広告やP-MAXとどう違うのかまで正確に説明できる方は多くありません。
Google広告の管理画面でキャンペーンタイプを選ぶ際に、YouTubeやDiscover、Gmailといった複数の配信面をまたいで運用できる点に興味を持ちつつも、導入に踏み切れずにいる方もいるのではないでしょうか。
本記事では、デマンドジェネレーションキャンペーンの基本的な仕組みから、2026年に入って発表された最低予算の導入やディスプレイ広告との統合といった最新アップデート、メリット・注意点、実際の始め方までを整理して解説します。
読み終える頃には、自社でこのキャンペーンを検討する際の判断材料が一通りそろった状態になるはずです。
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目次
- 1. Google広告のデマンドジェネレーションキャンペーンとは?
- 2. 【2026年最新】デマンドジェネレーションの重要アップデートまとめ
- 3. デマンドジェネレーションキャンペーンと他の広告手法との違い
- 4. 配信面・広告形式・課金方式の対応一覧
- 5. デマンドジェネレーションキャンペーンの配信面(チャネル)詳細
- 6. デマンドジェネレーションキャンペーンのメリット
- 7. デマンドジェネレーションキャンペーンの注意点
- 8. デマンドジェネレーションキャンペーンの入稿規定
- 9. デマンドジェネレーションキャンペーンの始め方
- 10. 成果を高める運用のポイント
- 11. 広告の費用対効果を可視化するなら「アドエビス」
- 12. デマンドジェネレーションに関するよくある質問
1. Google広告のデマンドジェネレーションキャンペーンとは?
まず、マーケティング用語としての「デマンドジェネレーション」と、Google広告のキャンペーン名としての「デマンドジェネレーションキャンペーン」を切り分けながら、基本の位置づけを整理します。
1-1. マーケティング用語としてのデマンドジェネレーション
デマンドジェネレーションは、日本語では「需要創出」と訳されるマーケティング用語です。
認知や興味関心の形成といった初期段階から、見込み顧客の獲得・育成・選別、さらには商談機会の創出までを含む、比較的広い概念として使われています。単発の施策名ではなく、複数の活動をまたいだ一連のプロセス全体を指す言葉だと捉えておくとわかりやすいでしょう。
この整理はGoogle広告に限った話ではありません。
Salesforceのような、マーケティング分野をリードする企業でも、認知や興味喚起の段階からパイプライン形成に至るまでを扱う包括的な活動として、デマンドジェネレーションが説明されています。業界を問わず共通して使われている考え方だといえるでしょう。
参照:「デマンドジェネレーションとは?」Salesforce
1-2. デマンドジェネレーションの活動プロセス
国内のBtoBマーケティング実務では、デマンドジェネレーションを次の3段階に分けて整理することが多く見られます。
ただし、必ずこの3つの区分に沿って実施しなければならないという決まりがあるわけではなく、あくまで実務でよく使われる整理の一例として押さえておくとよいでしょう。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| リードジェネレーション | 見込み顧客(リード)を獲得する活動 |
| リードナーチャリング | 獲得したリードの購買意欲を段階的に高める活動 |
| リードクオリフィケーション | 購買意欲の高まったリードの中から、受注確度の高い顧客を選別する活動 |
リードジェネレーションとリードナーチャリングは、それぞれ独立したテーマとして詳しく解説している記事があります。具体的な手法やポイントまで知りたい方は、以下もあわせてご覧ください。
⇒ リードジェネレーションとは?施策13選と費用対効果を高める方法を徹底解説
⇒ リードナーチャリングとは?具体的な施策や方法を解説!
1-3. Google広告における位置づけと基本の仕組み
Google広告におけるデマンドジェネレーションキャンペーンは、YouTube・Discover・Gmail・Googleディスプレイネットワーク(GDN)に加え、2026年5月に選択可能な配信面として追加されたGoogleマップを含む、複数のサーフェスを横断して広告を出せるキャンペーンタイプです。(Googleマップの国内での提供状況については5章で補足します)
検索広告との最も大きな違いは、ユーザーがまだ能動的に検索していない段階からアプローチできる点にあります。
検索広告がすでに顕在化したニーズに応える設計であるのに対し、デマンドジェネレーションはユーザーの興味関心を喚起し、新たな需要そのものを作り出すことを目的としています。
参照:「デマンドジェネレーションキャンペーンについて」Google広告ヘルプ
1-4. 一般的な意味との違いと本記事で扱う範囲
一般用語としての「デマンドジェネレーション」は幅広いマーケティング活動全体を指す言葉である一方、ここから先の本記事では、Google広告の商品名としての「デマンドジェネレーションキャンペーン」に絞って解説していきます。
ここで切り分けを明確にする理由は、検索する際に「用語としての意味を知りたいのか」「Google広告の機能について知りたいのか」が混同されやすいためです。
本記事ではGoogle広告の1キャンペーンタイプとしての仕組みや使い方を解説します。
2. 【2026年最新】デマンドジェネレーションの重要アップデートまとめ
デマンドジェネレーションは2026年に入ってからも複数の重要な仕様変更が発表されています。すでに運用中のアカウントに影響する内容も含まれるため、順番に確認していきましょう。
2-1. 最低日予算の導入(2026年4月)
2026年4月1日から、Google Ads APIにおいてデマンドジェネレーションキャンペーンに5ドル(約787円 2026年8月5日時点)、または現地通貨換算額の最低日予算が適用されるようになりました。この金額を下回る予算でキャンペーンを新規作成、または既存キャンペーンを更新しようとすると、APIのバージョンに応じたエラーが返される仕組みです。
この最低予算は、あくまでキャンペーンを作成・更新できる下限を示すものであり、十分な成果を期待できる推奨予算とは別物です。
すでにこの金額を下回る予算で稼働している既存キャンペーンは配信を継続できますが、予算や掲載期間を変更する際には、最低ラインまで予算を引き上げなければならなくなるので、注意しましょう。
参照:「Minimum Budget Requirement for Demand Gen Campaigns」Google Ads Developer Blog
2-2. ディスプレイ広告(GDN)のデマンドジェネレーションへの統合開始(2026年6月〜)
こちらはすでにGoogle広告を運用している方向けのアップデートです。
2026年6月から、対象の広告主に対してGoogleディスプレイ広告(GDN)キャンペーンをデマンドジェネレーションキャンペーン内のGDNへ移行するツールの段階的な提供が始まりました。
移行ツールを使うと、過去42日分までのパフォーマンス履歴を引き継いだ状態でキャンペーンを更新でき、学習期間を1〜2日程度に抑えられるとされています。
新規のディスプレイ広告キャンペーンをデマンドジェネレーション限定で作成する時期や、未移行キャンペーンを自動的に移行する時期については、本記事執筆時点では「今後」とされており、確定した日付は公表されていません。
ただしGoogleは、移行全体を2027年までに完了させる方針を示しています。ディスプレイ広告主にとっては、GDNへの配信を継続しながらデマンドジェネレーションの機能を段階的に取り込める形になるため、既存の運用に大きな影響が出る前に移行スケジュールを把握しておくことをおすすめします。
参照:「Google Display Ads has a new home in Demand Gen.」Google
3. デマンドジェネレーションキャンペーンと他の広告手法との違い
デマンドジェネレーションは、検索広告やP-MAX、GDNといった他の広告手法とどう違うのでしょうか。
主な違いを整理すると、次のようになります。
| 広告手法 | アプローチのタイミング | 主な配信面 |
|---|---|---|
| 検索広告 | ユーザーが検索したタイミング | Google検索結果 |
| デマンドジェネレーション | 興味関心の喚起から比較・検討段階 | YouTube・Discover・Gmail・GDN・Googleマップ |
| P-MAX | 購買プロセス全体を幅広くカバー | 検索・ショッピング・YouTube・Discover・Gmail・Googleマップ・GDN |
| GDN(Googleディスプレイ広告)従来 | Webサイトやアプリの閲覧中にアプローチ | GDN加盟サイト・アプリ |
それぞれの使い分けについて、以下で詳しく見ていきます。
3-1. 検索広告との使い分け
検索広告は、ユーザーが自らキーワードを入力して検索した瞬間に配信され、すでに顕在化したニーズに応える設計になっています。
一方でデマンドジェネレーションは、ユーザーがまだ検索していない段階で興味関心を喚起する設計です。両者の違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | 検索広告 | デマンドジェネレーション |
|---|---|---|
| 配信のきっかけ | ユーザー自身の検索キーワード入力 | 興味関心・行動データに基づく推定 |
| アプローチのタイミング | ニーズが顕在化した瞬間 | ニーズが顕在化する前の段階 |
| 向いている目的 | 比較検討や購入直前の刈り取り | 認知拡大や比較検討の初期喚起 |
認知や比較検討の初期段階にアプローチしたい場合には、検索広告よりもデマンドジェネレーションのほうが向いているといえるでしょう。反対に、すでに顕在化したニーズを取りこぼさず刈り取りたい場面では、検索広告を主軸に据えるのがおすすめです。
3-2. P-MAXキャンペーンとの違い
P-MAXは、検索・ショッピング・YouTube・Discover・Gmail・マップ・ディスプレイといったGoogleの幅広い広告枠を横断し、入札や予算配分、広告の組み合わせをGoogle AIが最適化するキャンペーンタイプです。
デマンドジェネレーションとの違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | P-MAX | デマンドジェネレーション |
|---|---|---|
| 配信面 | 検索・ショッピング・YouTube・Discover・Gmail・マップ・ディスプレイ | YouTube・Discover・Gmail・Googleマップ・GDN(視覚的な配信面が中心) |
| 最適化の主体 | 入札・予算配分・広告の組み合わせをGoogle AIが自動最適化 | 広告グループ単位でチャネルを選択できる |
| 向いているケース | 幅広い広告枠を横断してCV最大化を狙いたい場合 | 認知・興味喚起に絞って配信をコントロールしたい場合 |
認知・興味喚起に特化した配信をコントロールしたい場合には、デマンドジェネレーションのほうが調整の自由度が高いといえます。反対に、CV最大化を目的にGoogleの配信面を幅広く使いたい場合は、P-MAXがおすすめです。
参照:「デマンド ジェネレーション キャンペーンについて」Google 広告 ヘルプ
3-3. GDN(Googleディスプレイ広告)との違い
2章でも触れたとおり、2026年6月から対象の広告主に向けて、既存のGDNキャンペーンをデマンドジェネレーションへ移行するツールの段階的な提供が始まりました。
両者の位置づけの違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | Googleディスプレイ広告(従来) | デマンドジェネレーションのGDN |
|---|---|---|
| キャンペーンの位置づけ | 独立したキャンペーンタイプ | デマンドジェネレーション内の1チャネル |
| 新規キャンペーンの作成 | 現時点では引き続き作成可能 | 今後、新規は原則デマンドジェネレーション限定になる予定 |
| 移行のスケジュール | ー | 2026年6月~移行ツールを段階提供、2027年までに完了予定 |
新規のディスプレイ広告キャンペーンをデマンドジェネレーション内でのみ作成できるようにする時期と、未移行キャンペーンの自動移行時期は、現時点ではいずれも「今後」とされています。ディスプレイ広告単体での配信自体は、統合後も引き続き選択できる仕組みです。
参照:「Google ディスプレイ広告キャンペーンをデマンド ジェネレーションに移行する」Google 広告 ヘルプ
4. 配信面・広告形式・課金方式の対応一覧
デマンドジェネレーションで使える広告形式は複数あり、配信面や課金方式もそれぞれ異なります。
実際にキャンペーンを設定するときも、レポートを見るときも、まず気になるのは「その配信面ではどの形式が使えて、どう課金されるか」という点だと思いますので、配信面を軸に整理すると、次のようになります。
| 配信面 | 対応する広告形式 | 主な課金方式 |
|---|---|---|
| YouTube(ショート含む) | シングルイメージ広告 / カルーセル広告 / 動画広告 | シングルイメージ・動画=インプレッション単価 カルーセル=クリック・操作課金 |
| Discover | シングルイメージ広告 / カルーセル広告 / 動画広告 | シングルイメージ=クリック単価 カルーセル=クリック・操作課金 動画=入札戦略・設定によりインプレッション単価、クリック単価またはエンゲージビュー |
| Gmail | シングルイメージ広告 / カルーセル広告 / 動画広告 | ティーザークリック課金(サイトへの遷移クリックには課金されない) |
| GDN | シングルイメージ広告 / アップロード型ディスプレイ広告 / 動画広告 | シングルイメージ・アップロード型=クリック単価 動画=インプレッション単価 |
| Googleマップ(ベータ版) | 対応フォーマットは公式情報未確定 | 課金方式も公式情報未確定 |
このように、同じ広告形式でも配信面が変われば課金方式が変わることがあり、逆に同じ配信面でも形式によって課金の単位が異なる場合があります。
特にGmailのティーザークリック課金は、ウェブサイトへの遷移クリックには課金されない仕組みのため、費用対効果を見る際に混同しないよう注意しましょう。
参照:「デマンド ジェネレーションに関するよくある質問(FAQ)」Google 広告 ヘルプ
5. デマンドジェネレーションキャンペーンの配信面(チャネル)詳細
デマンドジェネレーションで選択できる配信面には、それぞれ異なる特性があります。広告グループ単位でどのチャネルを選ぶかによって、リーチできるユーザー層や広告の見え方が変わってくるため、1つずつ特徴を確認しておきましょう。
5-1. YouTube
YouTubeでは、インストリーム広告・インフィード広告・ショート動画広告など、複数のフォーマットで配信できます。動画アセットさえ用意できれば、認知の拡大からエンゲージメントの獲得まで幅広い目的に対応できる配信面です。
横向きのアセットしか手元にない場合でも、後述する動画拡張機能を使えば縦向きの動画アセットを自動生成できるため、YouTubeショートを含む複数フォーマットへの展開ハードルは決して高くありません。
まずは既存の動画素材を使って配信を始め、反応を見ながらフォーマットを広げていくというアプローチも取りやすくなっています。
参照:「デマンドジェネレーションキャンペーンについて」Google広告ヘルプ
動画広告については、以下の記事で詳しく解説しておりますので、ご参照ください。
⇒ 動画広告の基礎知識!種類や料金の仕組み、効果を高める作り方を解説
5-2. Discover
Discoverは、ユーザーの興味関心に基づいて、Googleアプリやモバイルブラウザのフィードに表示される配信面です。ユーザーがまだ検索していない段階でも、興味関心に沿った内容であれば自然な形で広告を届けられます。
バナー広告のように「広告らしさ」が前面に出る形式とは異なり、フィードに溶け込むネイティブ広告に近い体験を提供できる点が特徴です。
検索行動を起こす前のユーザーに、押しつけがましさを抑えながらリーチしたい場合に向いている配信面といえます。
参照:「Discover とウェブサイト」Google Search Central
5-3. Gmail
Gmailでは、プロモーションタブやソーシャルタブに広告が表示されます。メールを日常的にチェックする習慣を持つユーザーに、直接リーチできる配信面です。
単独で使うよりも、YouTubeやDiscoverなど他の配信面と組み合わせて配信することで、同じユーザーとの接触頻度を高める使い方に向いています。
認知から検討への橋渡しとして、他チャネルの補完的な役割を担わせるとバランスの良い運用になりやすいでしょう。
参照:「デマンドジェネレーションキャンペーンについて」Google広告ヘルプ
5-4. Googleディスプレイネットワーク(GDN)
2025年3月からデマンドジェネレーションにチャネルコントロールが導入され、GDNを広告グループ単位で選択できるようになりました。画像広告のGDN広告枠への配信は2025年4月から拡大されており、動画と画像とで対応が始まった時期が異なる点には注意が必要です。
GDNは200万を超えるサイトやアプリを通じて配信できる、リーチの広さが強みの配信面です。
デマンドジェネレーションの中にGDNを組み込むことで、視覚的な訴求を重視しつつ、従来のディスプレイ広告が持っていた面の広さも同時に活用できるようになります。
参照:「デマンドジェネレーションキャンペーンについて」Google広告ヘルプ
5-5. Googleマップ
2026年5月20日に開催されたGoogle Marketing Live2026にて、デマンドジェネレーションの選択可能な配信面としてGoogleマップが新たに追加されることが発表されました。Browse(閲覧)、Directions(経路検索)、Entity・Place Details(施設詳細)といったモードでユーザーにリーチできる、Promoted Pinsという非侵襲的な広告フォーマットが用意されています。
ただし、この発表はGoogleの米国向け告知によるものであり、本記事執筆時点でGoogle日本法人は国内での導入時期や展開の詳細を明らかにしていません。
そのため、日本のすべての広告主が現時点で利用できるとは断定できず、利用可能なアカウントでは広告グループ単位のチャネル設定からGoogleマップを選択できる可能性がある、ということです。なお利用にあたっては、ロケーションアセットの設定など一定の条件があります。
参照:「Google Maps in Demand Gen」Google Business
6. デマンドジェネレーションキャンペーンのメリット
デマンドジェネレーションキャンペーンには、次のようなメリットがあります。
- Googleアカウント情報を活用した精度の高いターゲティングができる
- 類似セグメントで新規の見込み顧客にアプローチできる
- YouTubeショートへの配信ハードルが低い
- AIによるクリエイティブ・入札の最適化を活用できる
6-1. Googleアカウント情報を活用した精度の高いターゲティングができる
Googleサービス上でのユーザー行動をもとに、Googleが推定した興味関心や購買意向、属性などのオーディエンスセグメントを利用できます。
押さえておきたいポイント
- 興味関心セグメント:趣味嗜好に基づく分類
- 購買意向セグメント:購入検討段階に基づく分類
- ユーザー属性:年齢層や性別などの分類
自社で1からセグメントを作り込まなくても、精度の高いターゲティングの土台として活用できる点は、運用開始のハードルを下げてくれるでしょう。
6-2. 類似セグメントで新規の見込み顧客にアプローチできる
自社の顧客リストやサイト・アプリ利用者、YouTube視聴者などのファーストパーティデータを「基となるリスト」として、特徴が近い新規ユーザーを見つける類似セグメントを利用できます。
類似セグメントの基になる主なデータ
- 顧客リスト:既存顧客のメールアドレスなど
- サイト・アプリ利用者:自社サイトやアプリへの訪問履歴
- YouTube視聴者:チャンネル登録者や動画の視聴履歴
なお、Googleは2026年3月以降、類似セグメントのデフォルトの動作を、厳格な配信対象から提案モードへ段階的に移行しています(従来どおりターゲティングの制約として使いたい場合はオプトアウトが可能です)。
参照:「デマンド ジェネレーション キャンペーンで類似セグメントをターゲティングの制約として使用する」Google 広告 ヘルプ
そのため独立したメリットというより、ファーストパーティデータの活用手段のひとつとして捉えておくのがよいでしょう。
6-3. YouTubeショートへの配信ハードルが低い
横向きのアセットしかない場合でも、動画拡張機能を使って縦向き動画アセットを自動生成できます。
動画拡張機能でできること
- 横向き動画から縦向き(9:16)バージョンを自動生成
- ショート視聴に適した構図への自動トリミング
- 縦向き専用アセットを別途制作する手間の削減
専用素材を別途用意しなくても配信を始めやすいため、YouTubeショートへの出稿を検討している場合には試しやすいメリットといえるでしょう。
6-4. AIによるクリエイティブ・入札の最適化を活用できる
Google AIが既存のアセットを編集・強化し、パフォーマンスの高い広告見出しや説明文を自動生成する仕組みが用意されています。
この仕組みで期待できること
- 見出し・説明文のパターン自動生成
- アセットの組み合わせに応じた配信最適化
- 手動でのクリエイティブ量産にかかる工数の削減
運用担当者がゼロから何パターンも用意しなくても、一定の質を保った出し分けがしやすくなる点は、リソースが限られる体制でも取り入れやすいポイントです。
広告でAIを活用する方法については、以下の記事でも詳しく解説しておりますので、ご参照ください。
⇒ 広告業界におけるAI活用完全ガイド|使い方や活用事例・おすすめツール5選もご紹介
7. デマンドジェネレーションキャンペーンの注意点
メリットの一方で、運用担当者が事前に知っておくべき制約もあります。ここでは3つの注意点を取り上げます。
7-1. 手動でのCPC入札ができない
Google公式FAQでは、クリック数の最大化、コンバージョン数の最大化、目標広告費用対効果(tROAS)、目標アクション単価(tCPA)、目標クリック単価(tCPC)、価値に基づく入札がサポートされています。
キーワードやプレースメントごとに上限クリック単価を個別設定する「個別クリック単価制」は含まれていません。
「クリック数の最大化」入札戦略を選んだ場合も、設定した1日の平均予算内で最大限のクリック数を獲得できるよう上限クリック単価が自動的に設定される仕組みのため、上限そのものを自分で設定することはできません。
細かく入札単価をコントロールしたい担当者にとっては、慣れるまでやや不自由に感じる部分かもしれません。
参照:「デマンドジェネレーションに関するよくある質問(FAQ)」Google広告ヘルプ
7-2. プレースメント単位の細かい配信コントロールができない
トピックやプレースメントの除外は、キャンペーン単位・広告グループ単位では一般提供されておらず、コンテンツの除外はアカウント単位の「コンテンツの適合性」ページでまとめて管理する形になっています。
広告枠タイプやコンテンツタイプ、ラベルといった適合性の主要設定も、キャンペーン単位では設定できません。
従来のディスプレイ広告や検索広告で、特定のプレースメントを個別に除外する運用に慣れている担当者ほど、この制約には注意が必要です。細かい配信面コントロールをしたい場合には、アカウント単位の設定でどこまで対応できるかを事前に確認しておくとよいでしょう。
参照:「デマンドジェネレーションに関するよくある質問(FAQ)」Google広告ヘルプ
7-3. 地域・言語の設定を後から柔軟に変更できない
地域と言語は、キャンペーン単位か広告グループ単位のどちらか一方でしか設定できず、両方で設定することはできません。加えて、設定した後は同じ階層でしか編集できないという制約もあります。
そのため、配信開始後にエリアを調整したいと考えても、思うように柔軟な変更ができない場合があります。
将来的な地域拡大やターゲット言語の見直しをある程度見込んでいるのであれば、キャンペーン設計の初期段階で、どの階層で地域・言語を設定するかを慎重に検討しておくことがおすすめです。
参照:「デマンドジェネレーションに関するよくある質問(FAQ)」Google広告ヘルプ
8. デマンドジェネレーションキャンペーンの入稿規定
実際に広告アセットを準備する前に、フォーマットごとの入稿規定を確認しておきましょう。
8-1. シングルイメージ広告
シングルイメージ広告の主な仕様は次の通りです。
| 項目 | 規定 |
|---|---|
| 広告見出し | 半角40文字(全角20文字)以内、最大5個 |
| 説明文 | 半角90文字(全角45文字)以内、最大5個 |
| 画像の比率 | 横長1.91:1、正方形1:1、縦長4:5、9:16に対応 |
見出しと説明文をそれぞれ複数パターン用意できる仕様になっているため、Google AIが組み合わせを最適化しやすいよう、できるだけ複数パターンを登録しておくことをおすすめします。
画像も複数の比率に対応させておくことで、配信面ごとの表示崩れを防げます。
参照:「デマンドジェネレーションキャンペーンのアセットの仕様とベストプラクティス」Google広告ヘルプ
8-2. カルーセル広告
カルーセル広告は、2枚から10枚の画像またはカードを横にスワイプして表示できる形式です。
| 項目 | 規定 |
|---|---|
| カード枚数 | 2~10枚 ※すべてのカードで同じアスペクト比を使用 |
| 遷移先URL | カードごとに異なる最終ページURLを設定可能 |
複数の商品やサービスラインを持つ企業であれば、カードごとに異なる訴求ポイントや遷移先を設定できるため、1つの広告の中で複数の切り口をテストしやすいフォーマットだといえます。
参照:「デマンドジェネレーションキャンペーンのアセットの仕様とベストプラクティス」Google広告ヘルプ
8-3. 動画広告
動画広告の主な仕様は次の通りです。
複数のアスペクト比に対応した動画素材を用意しておくほど、配信できる面の幅が広がります。
| 項目 | 規定 |
|---|---|
| アスペクト比 | 横長16:9、正方形1:1、縦長9:16または4:5に対応 |
| YouTubeショート配信時の表示範囲 | 動画広告は最大3分。YouTubeショートでは最初の60秒までがフィード内で再生される |
特にYouTubeショートへの配信を重視する場合は、縦長素材の準備を優先しておくとよいでしょう。
9. デマンドジェネレーションキャンペーンの始め方
デマンドジェネレーションキャンペーンは、次の4つのSTEPで作成します。
9-1. STEP1. キャンペーンを作成する
Google広告の管理画面から新規キャンペーンを作成し、キャンペーンタイプとして「デマンドジェネレーション」を選択するところから始まります。その後、目標を選ぶことになります。
最初の画面で選ぶ広告掲載の目標
- 販売促進
- ウェブサイトのトラフィック
- 商品やブランドの比較検討
- 目標を指定せず作成
どの目標を選ぶかによって後続のおすすめ設定が変わってくるため、実際のキャンペーンの狙いに近いものを選んでおくとよいでしょう。
9-2. STEP2. キャンペーン目標・入札戦略を設定する
コンバージョン数の最大化やクリック数の最大化など、掲げた目標に応じた入札戦略を選択する工程です。
この段階で決める主な項目
- 入札戦略(コンバージョン数の最大化・クリック数の最大化など)
- 1日の予算
- キャンペーン全体の目標設定
予算設定もこの段階で行うため、2章で触れた最低日予算の要件とあわせて確認しておくとよいでしょう。
9-3. STEP3. 広告グループとターゲティングを設定する
オーディエンスセグメントや類似セグメント、ユーザー属性などのターゲティング条件を、広告グループ単位で設定する工程です。
この段階で決める主な項目
- オーディエンスセグメント・類似セグメントなどのターゲティング条件
- チャネル(配信面)の選択
- 広告グループごとの入札単価調整(必要な場合)
4章・5章で紹介したチャネル(配信面)の選択も、この段階で行います。
9-4. STEP4. 広告アセットを入稿する
8章で紹介したシングルイメージ・カルーセル・動画などのアセットを組み合わせて入稿する、最終工程です。
入稿するアセットの例
- シングルイメージ広告用の画像・見出し・説明文
- カルーセル広告用のカード素材
- 動画広告用のアセット
複数の組み合わせを用意しておくと、AIによる最適化が働きやすくなる点も補足しておきます。
10. 成果を高める運用のポイント
最後に、デマンドジェネレーションの成果を高めるうえで意識しておきたい実践的なポイントを4つ紹介します。
10-1. 機械学習の学習期間を確保し、設定変更を控える
学習期間中に予算・入札戦略・ターゲティングなどを変更すると、学習期間そのものが長引いたり、配信実績が一時的に変動したりする可能性があります。
特に配信開始直後は予算の大幅な増減や入札戦略の切り替えといった変更を避け、管理画面の学習ステータスを確認しながら評価することが推奨されています。
焦って設定を頻繁に触ってしまうと、かえって学習が安定しないまま配信が続く結果になりかねません。数日単位で腰を据えてデータを集めることが、結果的に成果への近道になります。
10-2. ファーストパーティデータとオーディエンス機能を活用する
既存の顧客リストや、サイト・アプリの利用者、YouTube視聴者といったファーストパーティデータを、データセグメントや類似セグメントのシードとして活用することが推奨されています。自社が持つデータの質が高いほど、そこから生成される類似セグメントの精度も高まります。
特にBtoB企業の場合、Web上の行動データだけでなく、商談化や受注につながった顧客のリストをシードとして活用できると、単なる興味関心層ではなく「実際に成約しやすい層」に近いオーディエンスを狙いやすくなります。
CRM/SFAと連携したデータ活用ができているかどうかが、成果の差につながりやすいポイントです。
10-3. 複数チャネル・複数フォーマットのアセットを揃える
YouTube・Discover・Gmail・GDN・Googleマップなど、複数の配信面に対応できるよう、画像・動画・カルーセルといった複数フォーマットのアセットを事前に用意しておくと、配信の機会を逃しにくくなります。
特定のフォーマットしか用意していない場合、そのフォーマットに対応した配信面にしか広告が表示されないため、せっかく幅広いチャネルを選択していても、実際にはリーチが偏ってしまうことがあります。
予算やクリエイティブ制作のリソースが許す範囲で、少しずつフォーマットの種類を増やしていくことをおすすめします。
10-4. 成果の評価に直接CV以外の視点も用意する
直接的なコンバージョンだけに頼らず、間接効果まで含めて、キャンペーンの本当の貢献度を継続的に把握できる仕組みを持っておくことが、デマンドジェネレーションキャンペーンのような認知寄りの施策では特に重要になります。
間接効果については以下の記事でも詳しく解説しています。
⇒ 間接効果とは?間接効果を測定すべきときと広告運用への取り入れ方
デマンドジェネレーションキャンペーンはコンバージョンリフト測定に対応しており、広告を配信するテストグループと配信しないコントロールグループを比較することで、その広告がなければ発生しなかったコンバージョンの増分や、広告費用対効果の増分(iROAS)を算出できます。
参照:「コンバージョン リフト測定について」Google 広告 ヘルプ
また、ブランドリフト調査というリサーチ手段もあります。これを活用することで、商品やブランドに対するユーザーの認識への影響も確認できますが、デマンドジェネレーション内で正確に測定するにはYouTubeの動画広告を中心に配信する必要があり、Gmailやディスカバーなど他のチャネル分は測定対象に含まれません。
また利用には一定の最低出稿金額の条件を満たしたうえで許可リストへの登録が必要で、Google広告の担当者への問い合わせが前提になります。
参照:「ブランドリフト調査を設定する」Google 広告 ヘルプ
なお、ブランドリフト調査には、測定対象国と質問数に応じた最低予算要件も設定されています。日本は予算要件が最も高い区分に該当し、質問数を1問に絞った場合でも、10日間の累計で15,000米ドル(約239万円、2026年8月11日時点のレートで換算)を満たす必要があります。
質問数を増やすとこの金額は比例して上がり、3問まで増やすと最大60,000米ドル(約956万円)に達するため、実施を検討する際はキャンペーン予算と照らし合わせて事前に確認しておくとよいでしょう。
こうした公式の測定機能に加えて、CV以外の間接効果まで含めて費用対効果を可視化できる専用ツールを併用する選択肢もあります。
次の章では、そうした視点で広告効果を可視化できるツール「アドエビス」について紹介します。
11. 広告の費用対効果を可視化するなら「アドエビス」
デマンドジェネレーションはYouTubeやDiscoverといった認知寄りの配信面を含むため、管理画面上のクリック数やCV数だけを見ていると、本当に受注や売上へつながっている施策を見失いやすくなります。
アドエビスは、こうした流入からCV・売上までを一気通貫で可視化する広告効果測定ツールです。

サービス提供開始から20年、累計導入企業数11,000件以上、広告効果測定ツールの導入シェアNo.1(日本マーケティングリサーチ機構、2024年8月期指定領域における市場調査)という実績があります。ここでは、デマンドジェネレーションの運用と特に相性の良い3つの強みを紹介します。
11-1. 強み①:高精度なデータで真の成果を可視化
広告管理画面に表示されるクリック数やCV数だけでは、それが実際の受注や売上につながっているキーワード・施策なのかまでは判断できません。
アドエビスでは、CRM/SFAと連携することで、商談化やリピート購入といった成果までを一元管理で可視化できます。

これにより、獲得数だけを見ていては気づけない「利益に直結する質の高いキーワード・施策」を特定できるようになります。
成果につながっていない広告への投資を抑え、実際に利益を生んでいる施策へ予算を寄せるという判断がしやすくなる点は、認知寄りの配信面を多く含むデマンドジェネレーションを運用するうえで特に価値を発揮するでしょう。
あわせて、ITP等のCookie規制によってコンバージョンデータに抜け漏れやズレが生じやすい現状に対し、コンバージョンAPI(CAPI)を使って媒体側へ直接データを送信する方法も、規制対策の有効な選択肢の一つとして押さえておくとよいでしょう。
コンバージョンAPI(CAPI)については以下の記事で詳しく解説しています。
⇒ コンバージョンAPI(CAPI)とは?仕組みや設定手順を解説
11-2. 強み②:チャネル横断で間接効果とコストを一元管理
ラストクリックだけで広告の成果を評価してしまうと、そこに至るまでの複数の接点が果たした貢献が無視されてしまいます。
アドエビスは独自の再配分モデルによって、最終接触の前にあった接点も含めた「真の貢献度」を可視化できます。

これにより、SNS広告や動画広告といった間接効果の大きい施策まで正しく評価でき、単一チャネルの数値だけでなくマーケティング全体を最適化する視点を持てるようになります。
あわせて、Google・Meta・LINEヤフーなど主要な広告媒体から広告費(コスト)のデータを自動で取得・同期する「媒体シンク機能」も備えています。

これにより、手動でのデータ突合やスプレッドシートへの転記といった運用の手間を削減しながら、常に最新の費用対効果(ROI)をリアルタイムに一元管理することが可能です。
デマンドジェネレーションキャンペーンの費用対効果を正確に把握し、改善につなげたい方は、以下より資料をダウンロードしてみてください。
11-3. 強み③:Cookie規制時代の計測を支える「CAPiCO」
Cookie規制によって媒体側のコンバージョンデータが欠損してしまう問題に対しては、コンバージョンAPI(CAPI)で直接データを補完する「CAPiCO」が有効です。

Google広告のみではなく、Meta(Advantage+)を含む主要6媒体(Google広告、LINEヤフー広告、Microsoft広告、TikTok for Business、X、Facebook・Instagram)に対応しており、各媒体の機械学習の精度低下を防ぎます。
エンジニアスキルが不要で、最短1営業日で導入できる手軽さも特徴です。通常は月額15,000円(税抜)ですが、アドエビス利用者は優待価格の月額5,000円(税抜)で利用できます。
CAPiCOについて詳しく知りたい方は、以下より資料をダウンロードしてみてください。
だれでも簡単!
12. デマンドジェネレーションに関するよくある質問
最後に、デマンドジェネレーションについてよく寄せられる質問に回答します。
Q1. デマンドジェネレーションキャンペーンの目的は何ですか?
検索前の潜在層に対して興味関心を喚起し、認知拡大からコンバージョン獲得まで幅広い目的に対応できる点が、デマンドジェネレーションキャンペーンを活用する主な目的です。
まだ検索行動を起こしていない段階のユーザーにアプローチできる点が、検索広告との大きな違いになります。
具体的な広告掲載の目標としては、キャンペーン作成時に販売促進・ウェブサイトのトラフィック・商品やブランドの比較検討のいずれかを選ぶ形になっており、自社が今どのファネル段階の課題を解決したいのかによって、選ぶべき目標も変わってきます。
Q2. デマンドジェネレーションキャンペーンの課金形態は?
Googleのサーフェスと広告フォーマットの組み合わせごとに、インプレッション課金とクリック課金が併用されています。
同じ動画広告でもYouTube・GDNの動画広告枠ではインプレッション単価が、Discoverでは入札戦略によってインプレッション単価かクリック単価・エンゲージビューが適用されるなど、配信面によって細かく異なる点が特徴です。
Gmailについては、広告を開く最初のクリック(ティーザークリック)に対して課金され、その後ウェブサイトへ遷移する2回目のクリックには課金されない、独特の課金方式が採用されています。
予算設計をする際は、狙う配信面ごとにどの課金方式が適用されるのかを事前に確認しておくと、想定外の消化ペースを避けやすくなります。
Q3. デマンドジェネレーションとリードジェネレーションの違いは何ですか?
リードジェネレーションは、見込み顧客(リード)を獲得するという個別の活動を指す言葉です。一方でデマンドジェネレーションは、獲得から育成、選別までを含む、より広い概念として使われることが多いです。
言い換えると、リードジェネレーションはデマンドジェネレーションという大きなプロセスの中の一段階に位置づけられる活動です。
両者を混同して使ってしまうと、社内で施策の役割分担を議論する際にすれ違いが生じやすいため、自社のマーケティング活動がどちらの意味で使われているのかを、あらためて確認しておくとよいでしょう。
Q4. デマンドジェネレーションキャンペーンにデメリットはありますか?
手動でのCPC入札ができず、入札単価を自分で細かくコントロールしたい担当者にとっては不向きな面がある点がデメリットとして挙げられます。目標クリック単価や目標アクション単価といった自動入札の選択肢は用意されていますが、個別クリック単価制のような細かい調整はできません。
また、通常のデマンドジェネレーションではプレースメント単位の細かい除外ができず、配信面のコントロールがしにくい点もデメリットです。
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