サーバーサイドGTMとは?GA4の計測にも役立つ知識を解説

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※日本マーケティングリサーチ機構調べ 調査概要:2021年6月期_指定領域における競合調査

近年、ユーザーのプライバシー保護の観点から、Cookieの使用を規制する動きが世界的に強まっています。

そのような環境の中、Cookieレス対策の手法の1つとして誕生したのが「サーバーサイドGTM」です。2020年にGoogleタグマネージャー(GMT)に追加された機能で、正式には「サーバーサイドタグ設定」といいます。

  • 「サーバーサイドGTMって何?」
  • 「サーバーサイドGTMならCookie規制の影響を受けずに計測できるって本当?」
  • 「サーバーサイドGTMを導入してみたいけど、難しそう…」

このように考えているマーケティング担当者に向けて、本記事ではサーバーサイドGTMの仕組みやメリット・デメリットを分かりやすく解説します。

サーバーサイドGTMは、サーバー上にタグを設置することでCookie規制の影響を回避する仕組みでしたが、さらなる規制の強化によりCookie規制の影響を受け始めている現状もあります。本記事では、対応策として注目を集めている「コンバージョンAPI」の実装についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

1. サーバーサイドGTMとは

サーバーサイドGTMとは、Googleが開発した新たなタグ管理方法で、Googleタグマネージャー(GTM)の機能の1つです。

Googleタグマネージャー(GTM)では、タグをWebサイト上に設置して、サイト訪問者の行動を把握するトラッキングタグや、成果につながる行動を計測するコンバージョンタグ・広告タグなどを管理・運用します。

このGTM内に新たに「Server」というコンテナ種別が追加されました。この機能の正式名称は「サーバーサイドタグ」で、一般的に「サーバーサイドGTM」と呼ばれることが多くなっています。

サーバーサイドGTMは、ユーザーのブラウザと切り離した環境で処理を行うため、タグの処理をサーバーサイドで行うところが特徴です。この仕組みについて、次節で詳しく説明します。

1-1. サーバーサイドGTMの仕組み

「サーバーサイドGTM」と「従来のGTM」の大きな違いは、タグ設置・処理が行われるのが「ブラウザ上」「サーバー上」か、という点です。

従来のGTMでは、ユーザーのブラウザ上でタグの処理を行います。GTMをWebサイト上に設置し、Cookieを利用してブラウザ上にデータを一時保存します。そこからGoogleアナリティクスやGoogle広告などのサーバーに送信する流れです。

一方、サーバーサイドGTMでは、クラウドの仮想サーバーにGTMサーバーコンテナを設置し、直接サーバーにデータを送信します。

サーバーサイドGTMの仕組み

ブラウザから切り離し、第三者がアクセスできない自社管理のサーバー上でタグの処理を行うため、セキュリティレベルの向上が期待できます。

2. サーバーサイドGTMが誕生した背景

サーバーサイドGTMは、ITP対策として誕生しました。

ITPとは「Intelligent Tracking Prevention」の略称で、Apple社が提供するブラウザであるSafariでCookieの利用を制限し、トラッキング(追跡)を防止する機能のことです。近年セキュリティへの関心が高まる中で、ユーザーのプライバシー保護を目的に2017年からSafariに搭載されています。

ITPをはじめとするCookie規制の影響を大きく受けるのが、Webマーケティング業界です。Webマーケティングにおいてタグを用いたデータ計測は欠かせません。ITPによってSafariを使用するユーザーのCookieが制限・削除されると、正確なデータ計測ができなくなってしまうのです。

こうしたITPに対応する方法として、ブラウザ上で処理を行わずにサーバー上で管理できる「サーバーサイドGTM」が誕生しました。

ただし、2023年4月のSafariアップデートにより、サーバーサイドGTMもCookie規制の影響を受けるようになりました。この点は後ほど解説します。

Cookie規制の状況や、Cookie規制がWebマーケティングに与える影響について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

3. サーバーサイドGTMのメリット

サーバーサイドGTMを活用することで、以下のようなメリットがあります。

  • サイトの表示速度が向上する
  • セキュリティレベルの向上につながる

これにより、ユーザー満足度を高めることができるでしょう。
ここからは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。

3-1. サイトの表示速度が向上する

サーバーサイドGTMを導入することで、ブラウザ上で読み込むタグが減り、サイトの表示速度が向上します。

従来のようにWebサイト上にタグを設置する場合、タグの数が増えると、その分ページの表示に時間がかかってしまい、パフォーマンスが低下します。サーバーサイドGTMなら、タグの処理をサーバー上で行うため、ブラウザ上で行う処理が減り、表示速度も上がるというわけです。

その結果、ユーザーがストレスなくWebサイトを利用できるようになるため、サイト離脱防止が期待できます。

3-2. セキュリティレベルの向上につながる

第三者がアクセスできないセキュリティの高いサーバーを活用するサーバーサイドGTMであれば、データを安全に送信でき、セキュリティレベルを向上させられます。

従来のGTMの場合、ブラウザ上から外部サーバーにデータを送信するタイミングで、意図しないタグからの影響を受ける可能性があります。

サーバーサイドGTMを活用することで、ブラウザと切り離した環境でタグの処理が行われるようになるため、意図しないデータを送信したり第三者に閲覧されたりするリスクを回避できます。

4. サーバーサイドGTMのデメリット

サイトのパフォーマンスとセキュリティレベルを向上させて計測ができるのがサーバーサイドGTMですが、以下のような点に注意して導入する必要があります。

  • サーバー設置にコストがかかる
  • 専門知識を持ったエンジニアが必要
  • 規制厳格化によりITPの影響も受け始めている

それぞれのデメリットについて、1つずつ見ていきましょう。

4-1. サーバー設置にコストがかかる

サーバーサイドGTMは、サーバーを設置するためにクラウドサービス「Google Cloud Platform(GCP)」の契約が必要で、継続的に利用料が発生します。GoogleアナリティクスやGTM自体は無料で利用できるものの、サーバーサイドGTMを導入するにはサーバーが必要なため、サーバーの運用コストがかかるのです。

GCPの無料トライアルは90日間(または300ドル相当のクレジットを使い切るまで)で、トライアル終了後は従量課金になります。初期費用・解約費用はかかりません。

サーバーサイドGTMを導入する場合は、あらかじめ費用を見込んでおきましょう。

4-2. 専門知識を持ったエンジニアが必要

サーバーサイドGTMの設置には、専門知識を持ったエンジニアが必要となります。計測タグを実装するだけでなく、サーバーの立ち上げ管理も行う必要があるため、GTMの操作だけでは完結できません。設定方法が複雑なため、マーケティング担当者だけで導入・運用するのはハードルが高いといえるでしょう。

専門知識を持ったエンジニアが不在の場合、サーバーの運用コストだけでなく、学習コストや外注コストも発生することになります。

自社でサーバーサイドGTMを導入するのは難しいと感じている方は、利便性の高い他のツールを導入することを検討してみると良いでしょう。

最新のCookie規制にも対応した計測を実現!
広告効果測定ツール「アドエビス」とは

4-3. 規制厳格化によりITPの影響も受け始めている

ITP対策として誕生したのがサーバーサイドGTMとお伝えしましたが、実は規制厳格化により、現在ではサーバーサイドGTMもITPの影響を受けるようになっています。

2023年4月のSafari 16.4アップデートにより、ITPの規制がさらに厳しくなりました。そして、Cookieの保持期間が最大7日間になったのです。これにより、ユーザーがWebサイトを初めて訪問した日から8日後に再訪した場合、別のユーザーとして認識されてしまいます。これでは、マーケティング施策の成果を正確に把握することが困難な状況です。

この対応策として、Webサイトのサーバー(コンテンツサーバー)と計測システムのサーバー(トラッキングサーバー)を同じIPレンジ下におく方法がありますが、設定方法は複雑で専門性が高いです。

また、Cookie規制は今後ますます厳格化されることが見込まれます。一度対策して終わりではなく、常に最新情報をキャッチアップし、対策し続ける必要があるのです。

ガラパゴス社では、Cookie規制の影響もあり、広告媒体管理画面と社内の基幹システムのコンバージョンデータに最大58%もの乖離が発生し、適切な投資判断ができない状態にありました。

その対策として、最新のCookie規制に対応した広告効果測定ツール「アドエビス」を導入。その結果、実態と乖離のない計測データを把握できるようになり、CPAや商談転換率の大幅な改善につなげています。

データ乖離が及ぼす影響と改善策については、下記の資料で詳しく解説しています。無料でダウンロードできますので、ぜひチェックしてみてください。

5. サーバーサイドGTMはコンバージョンAPIの構築にも使える

最後に、サーバーサイドGTMによるコンバージョンAPI(CAPI)の構築について解説します。

サーバーサイドGTMを活用すれば、コンバージョンAPIを構築できます。
コンバージョンAPI(CAPI)とは、ブラウザ計測のみによる計測データ欠損の補完を目的とし、他サーバーを利用してコンバージョンを広告媒体サーバーへ返す仕組みのことです。

昨今は、Webブラウザに訪問者の行動履歴や入力した情報を一時的に保管しておくCookieの使用を規制する動きが国内外で加速し、Web上の計測データに欠損が生じるようになりました。

こうした計測データの抜け漏れを補完し、精緻かつ最適な広告配信を可能にする手法がコンバージョンAPIです。2020年にFacebook(現Meta)がコンバージョンAPIをリリースしたのを皮切りに、2022年にはGoogleやYahoo!、LINEといった他の広告媒体もコンバージョンAPI機能をリリースしています。

コンバージョンAPIを設定するには専門的な知識が必要ですが、最近は実装をサポートするツールやサービスが登場しています。

コンバージョンAPI(CAPI)の仕組み

コンバージョンAPIを自社で実装する際、GA4とサーバーサイドGTMを利用すれば、GTM・GCPの設定やコード改修を行うことで実装できます。

サーバーサイドGTM以外のコンバージョンAPIの実装方法について知りたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。

6. アドエビスなら誰でも簡単に正確なデータ計測が可能!

サーバーサイドGTMとは、ユーザートラッキングやコンバージョンのタグ処理をサーバーサイドで行う、Googleタグマネージャーの機能の1つです。サーバーサイドGTMを活用すれば、サイトの表示速度やセキュリティレベルの向上を期待できます。

しかし、今後も規制強化などの変化は常に起こりうるうえに、設定方法が複雑でプログラミングの知識などが必要となります。そのため、エンジニアの力を借りずにマーケターが導入・運用するのは難しいでしょう。

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  • APIを活用すれば、自社の基幹システム(顧客・受注データなど)と連携して分析できる
  • 顧客満足度94%(※2)のサポートセンターが導入から運用定着まで徹底サポート

といった特徴があり、スピーディーなデータマネジメント環境の構築が実現できます。
※1 日本マーケティングリサーチ機構調べ 調査概要:2021年6月期_指定領域における競合調査
※2 自社調査:2022年度サポート満足度アンケート結果より(10段階7以上)

アドエビス管理画面キャプチャ:ダッシュボード

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7. コンバージョンAPIツールなら「CAPiCO」がおすすめ

サーバーサイドGTMでもコンバージョンAPIを構築できます。しかし、サーバーサイドGTMを使うには、サーバーサイドGTMでコンテナを作成し、Googleアナリティクス4(GA4)でパラメータの設定をする必要があります。コンバージョンAPIを最初から実装する手間は省けますが、GA4やサーバーサイドGTM、サーバーを設置するためのクラウドサービス「Google Cloud Platform(GCP)」などの幅広い知識が必要です。

  • コンバージョンAPIの導入に興味があるが、社内にエンジニアがいない
  • もっと簡単にCookie規制対策を実現できる方法はないの?

こういったお悩みをお持ちの方におすすめなのが、国内導入件数No.1(※)のアドエビスが提供するコンバージョンAPIツール「CAPiCO」です。

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