ChromeのサードパーティCookieの詳細は?2026年最新動向と設定・対策を解説
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Cookieに依存しないサーバーサイド計測で成果を可視化。ブラウザの仕様変更に振り回されない『アドエビス』とは

「ChromeでサードパーティCookieが廃止される」という話を耳にして、実際のところどうなっているのか正確に把握したい——そんな広報・マーケティング担当者の方も多いのではないでしょうか。社外に直接聞きづらいテーマだからこそ、判断の根拠はGoogleなどの公式情報に置きたいところです。
本記事では、ChromeにおけるサードパーティCookieの最新動向(2026年時点)を一次情報ベースで整理し、ブラウザ上での設定・変更方法、そして廃止が撤回された現在でも対策が必要な理由と具体策までを解説します。
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1.サードパーティCookieの規制とは
サードパーティCookieとは、ユーザーがアクセスしているサイトとは別のドメインが発行するCookieを指します。
サイトに埋め込まれた広告や計測タグなどを通じて発行され、複数サイトをまたいだ行動の把握や、広告のターゲティング・効果測定に使われてきました。
サードパーティCookieの「規制」とは、こうしたサイト横断的な追跡を制限する、ブラウザ側の仕様変更や法令の動きの総称です。
サードパーティCookieはWeb広告の根幹を支えてきた一方で、ユーザーから見れば「どんな情報が、誰に収集されているのか」が見えにくいという課題を抱えてきました。
この問題意識を背景に、ブラウザ各社が制限を進めてきたのが、ここ数年の大きな流れです。
規制が進むと、主に次のような影響が生じます。
- サイトをまたいだユーザーのトラッキングが難しくなり、行動データの取得範囲が狭まる
- リターゲティング広告や行動ターゲティング広告の配信精度が低下する
- 広告クリックからコンバージョンまでの計測に欠損が生じ、広告効果を正確に把握しづらくなる
- 広告の費用対効果(ROAS)の評価や、媒体ごとの貢献度の比較が困難になる
なお、Chromeに限らずブラウザ全体でCookieの扱いがどう変化してきたかは、別記事で詳しく整理しています。あわせてご確認ください。
⇒ 【2026年版】Cookie規制とは?日本の状況・影響・対策方法まで解説
2.Google ChromeにおけるサードパーティCookie規制の流れ
ChromeのサードパーティCookieをめぐる方針は、この数年で大きく揺れ動いてきました。
「廃止予定」と書かれた古い記事も残っていますが、それは過去の情報です。
まずは時系列で全体像を押さえておきましょう。
| 時期 | 主な動き | サードパーティCookieの扱い |
|---|---|---|
| 2020年~2024年 | 廃止方針を表明し、Privacy Sandboxを提唱。 段階的な制限テストを実施 |
廃止に向けて制限を試験的に開始 |
| 2024年7月 | 廃止計画を撤回。 ユーザー選択方式への転換を発表 |
廃止せず、ユーザーが選択できる方向へ |
| 2025年4月 | 廃止に向けた取り組みを事実上すべて取りやめ | 現状維持。 新たな選択用プロンプトも見送り |
| 現在(2026年) | サイト単位の手動設定に移行。 デフォルトは許可 |
既定で有効。 ユーザーが設定で制御可能 |
それぞれの段階で何が起きたのか、公式発表をもとに詳しく見ていきます。
2-1.2020年~2024年|廃止を宣言。段階的な制限テストを開始
Googleは2020年、Web上のプライバシー保護を目的とした「Privacy Sandbox(プライバシーサンドボックス)」というCookieに代わる技術構想を打ち出し、ChromeでもサードパーティCookieを段階的に廃止していく方針を表明しました。SafariやFirefoxがすでに制限を進めていた流れに、Chromeも続く形です。
その後、2024年初頭には「トラッキング保護」機能として、Chrome利用者の一部(全体の約1%)を対象にサードパーティCookieを既定で制限するテストが始まりました。
参照:
2-2.2024年7月|廃止計画を撤回。ユーザー選択方式への転換を発表
転機となったのが2024年7月の発表です。Googleは、サードパーティCookieのサポートを一律に終了するのではなく、ユーザー自身が選択できる新しい仕組みをChromeに導入する方針へと舵を切りました。ブラウジング全体に適用される選択を、ユーザーが十分な情報をもとに、自分自身で選択できるようにする、という考え方です。
これにより、「ChromeがサードパーティCookieを完全に廃止する」というそれまでの前提は崩れました。インターネット上では依然として「廃止予定」と記載された情報も見られますが、この段階ですでに古い内容になっている点に注意が必要です。
参照:「ウェブのプライバシー サンドボックスに向けての新たな道筋」Privacy Sandbox(Google)
2-3.2025年4月|廃止に向けた取り組みを事実上すべて取りやめ
さらに2025年4月、Googleは方針をより一層明確にしました。ユーザーがサードパーティCookieを選択できる「現在のアプローチ」を維持し、ユーザーに判断を強制するようなサードパーティCookie専用の新しいプロンプト(選択を促す画面)も新たには導入しない、と発表したのです。
利用者は引き続き、Chromeの「プライバシーとセキュリティ」設定から自分に合った選択を行える形となりました。
この発表により、廃止に向けた一連の取り組みは事実上すべて取り下げられ、サードパーティCookieはこれまでどおり利用できる状態が続くことになりました。
参照:「Chrome のプライバシー サンドボックスとトラッキング防止機能の今後の展開」Privacy Sandbox(Google)
2-4.現在|サイト単位の手動設定。デフォルトは許可のまま
2026年現在、ChromeではサードパーティCookieが既定で許可された状態となっており、ユーザーが必要に応じて設定から制御する仕組みが維持されています(シークレットモードでは従来どおり既定でブロックされます)。サイト単位で許可・ブロックを切り替えることも可能です。
加えて、2025年10月にはこの流れを決定づける発表がありました。Googleは、サードパーティCookieの代替技術として開発してきたPrivacy Sandbox(プライバシーサンドボックス)関連技術の大半を廃止すると公表し、プロジェクトを事実上終了させたのです。
一方で、サードパーティCookieはChrome上に温存されています。つまり、「Cookieに代わる仕組み」のほうが先に終了し、サードパーティCookieが残るという構図になっているのです。
参照:
- 「サードパーティCookie を許可または制限する」Chrome Enterprise and Education ヘルプ
- 「Chrome で Cookie を削除、許可、管理する」Google Chrome ヘルプ
3.ChromeでサードパーティCookieを設定・変更する方法
ここからは、ChromeでサードパーティCookieを許可・ブロックする具体的な手順を、デバイス別に解説します。設定箇所はバージョンによって表記が変わる場合があるため、画面の文言が異なるときは近い項目を探してください。
- パソコン(Windows・Mac)での設定手順
- スマートフォン(Android)での設定手順
- iPhone・iPadは設定不可能
3-1.パソコン(Windows・Mac)での設定手順
パソコン版Chromeでは、次の手順でサードパーティCookieの扱いを変更できます。
- Chromeを開き、画面右上の「その他」アイコン(点が縦に3つ並んだボタン)から「設定」を選択する

- 左側のメニューで「プライバシーとセキュリティ」を選び、「サードパーティCookie」を開く

- 表示された選択肢から、「サードパーティCookie を許可する」または「サードパーティCookie をブロックする」を選ぶ

特定のサイトだけ許可・ブロックしたい場合は、同じ「サードパーティCookie」の画面下部にある設定から、対象サイトのURLを追加することができます。
以下の公式ヘルプページでも、手順が解説されていますので、ご参照ください。
参照:「Chrome で Cookie を削除、許可、管理する」Google Chrome ヘルプ
3-2.スマートフォン(Android)での設定手順
Android版のChromeアプリでも、ほぼ同じ流れで設定を変更できます。
- Chromeアプリを開き、画面右上(または右下)の「その他」アイコンから「設定」をタップする
- 「サイトの設定」を開き、「サードパーティCookie」を選択する
- 「サードパーティCookie を許可する」「ブロックする」などの選択肢から、希望する設定を選ぶ
以下の公式ヘルプページでも、手順が解説されていますので、ご参照ください。
参照:「Chrome で Cookie を削除、許可、管理する」Google Chrome ヘルプ
3-3.iPhone・iPadは設定不可能
一方で、iPhoneやiPad版のChromeでは、サードパーティCookieを個別に設定することはできません。これは、iOS上のブラウザがAppleの仕様によりSafariと同じ描画エンジンで動作しているためで、ChromeアプリであってもCookieの挙動はiOS側に準じます。
iPhone・iPadでサードパーティCookieの扱いを変えたい場合は、Chromeアプリ内ではなく、iOSの設定から操作することができます。
詳しくは以下のページをご参照ください。
参照:「iPhoneでCookieを有効にする」iPhoneユーザガイド
ブラウザのアイコンがChromeであっても、内部の仕組みはSafariと共通である、という点は、次章で触れるブラウザごとの規制の違いを理解するうえでも重要なポイントです。
4.Chromeが廃止を撤回しても対策が必要な理由
ここまで見てきたとおり、ChromeはサードパーティCookieを一律で強制廃止しない方針です。では、もう対策は不要なのでしょうか。結論は「いいえ」です。
廃止が撤回された今でも対策が必要な理由を、3つの観点から説明します。
- Safari・Firefoxユーザーへの影響はすでに起きている
- Googleの方針は今後また変わる可能性がある
- 法規制(EU・米国・日本)の動向も無視できない
4-1.Safari・Firefoxユーザーへの影響はすでに起きている
そもそも、サードパーティCookieの規制はChromeだけの問題ではありません。SafariやEdge、Firefoxなどでは、サードパーティCookieやトラッカーへの規制がすでに進んでいます。これらのブラウザがCookieをブロックする仕様を採用している以上、それらのブラウザを使うユーザーに対してはCookieを利用できなくなるため、注意が必要です。
特に日本国内でブラウザシェアの高いChromeでCookie規制が進めば、その影響は多大なものとなります。
裏を返せば、Chrome以外のブラウザではすでに影響が顕在化しているということです。Chromeが廃止を撤回しても、計測やターゲティングの取りこぼしは他ブラウザで現在進行形で発生しており、全体で見れば対策が必要である、という点は変わりません。
4-2.Googleの方針は今後また変わる可能性がある
もう一つ見落とせないのが、Googleの方針そのものが流動的で見通しが立たないという点です。本記事で整理したように、ここ数年だけでも「廃止を宣言」「廃止を撤回」「取り組みを取りやめ」と、方針は何度も転換してきました。
これは裏を返せば、今後再び方針が変わる可能性も否定できないということです。規制強化の方向に揺り戻す展開も、現時点では完全に否定はできません。一度の発表を鵜呑みにして計測設計を組むのではなく、方針変更に強い構造をあらかじめ用意しておくことが、結果的にリスクを抑えることにつながります。
4-3.法規制(EU・米国・日本)の動向も無視できない
ブラウザの仕様とは別に、法規制という社会的な流れも背景にあります。近年は世界的に個人データの取り扱いを厳格化する動きが続いており、これがブラウザ側の規制強化を後押ししてきました。主な法規制を地域別に整理すると、次のとおりです。
| 地域 | 法規制 | 施行時期 | 主な内容・マーケティングへの影響 |
|---|---|---|---|
| EU | GDPR(一般データ保護規則) | 2018年 | 個人データの取得・利用に同意取得などの厳格な要件を課す Cookieの扱いにも影響し、各ブラウザの規制強化の契機となった |
| 米国 | CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法) | 2020年 | 消費者に自身の個人情報の開示請求・販売停止を求める権利を付与 データ活用の透明性が問われるようになった |
| 日本 | 改正個人情報保護法 | 2022年4月 | Cookieを含む個人関連データの第三者提供に関するルールを整備。 デジタルマーケティングの実務に影響している |
| 日本 | 改正電気通信事業法 | 2023年6月 | 外部送信規律を新設 Cookie等を用いた利用者情報の外部送信について、確認・公表などの措置が求められるようになった |
これらの法制度は、ブラウザ仕様の変更だけでなく、企業のデータ活用に影響します。Chromeの方針がどうであれ、各国の規制環境への対応は避けて通れません。
Cookieと関連法規の全体像については、別記事でも詳しく整理していますので、ご参照ください。
⇒ 【2026年版】Cookie規制とは?日本の状況・影響・対策方法まで解説
5.ChromeのサードパーティCookie規制に向けた対策6選
ここからは、ChromeのサードパーティCookie規制に備えるための具体的な対策を6つ紹介します。
いずれか一つで完結するものではないため、複数を組み合わせて計測・ターゲティングの精度を補完していくのが重要です。
- コンバージョンAPI
- ファーストパーティデータ
- 同意管理プラットフォーム(CMP)
- 共通IDソリューション
- カスタマーマッチ
- データクリーンルーム
5-1.コンバージョンAPI
コンバージョンAPIとは、ブラウザのCookieに依存せず、サーバー側から直接コンバージョンデータを送信する仕組みです。主な特徴は次のとおりです。
- 従来ブラウザ上のタグとCookieで計測していた成果データを、サーバー間連携で受け渡せる
- ブラウザ側の制限に左右されにくく、規制環境下でも計測の安定性を保ちやすい
- Cookie規制による計測欠損を補い、コンバージョンの取りこぼしを抑えられる
ブラウザの仕様変更に強い計測手段のため、Cookie規制への基本的な対策になります。
コンバージョンAPIについては、以下の記事で詳しく解説しておりますので、ご参照ください。
⇒ コンバージョンAPIをわかりやすく解説!仕組みや実装方法も紹介
また、当社でも、サーバーサイド計測によってCookie規制に対応するコンバージョンAPIツール「CAPiCO」を提供しています。Google広告やLINEヤフー広告など主要6媒体に対して、Cookie規制の影響を受けないコンバージョン計測が可能です。
詳しくは以下ページより資料をダウンロードいただけます。
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5-2.ファーストパーティデータ
ファーストパーティデータとは、自社が直接取得・保有する顧客データを指します。具体的には、次のようなデータが該当します。
- 会員登録情報や顧客の属性データ
- 購買・申込などの取引履歴
- 自社サイト上の行動データ
- 問い合わせやアンケートの内容
サードパーティCookieに依存せず、自社がユーザーとの接点を通じて取得したデータであるため、Cookie規制下でも活用しやすい点が強みです。
今後は、CRMやMA、CDPといった仕組みと組み合わせ、データを横断的に管理・活用できる体制を整えることが、マーケティングの基盤になるでしょう。
5-3.同意管理プラットフォーム(CMP)
CMP(Consent Management Platform)とは、ユーザーからCookie利用などへの同意を取得・記録・管理するための仕組みです。主に次のような役割を担います。
- サイト訪問時に表示する同意バナーの管理
- 同意状況に応じたタグの発火制御
- 取得した同意内容の記録・保管
法規制や媒体ポリシーへの対応が求められるなかで、適切に同意を取得し、その記録を残すことは、データ活用において重要になっています。特に、Cookieや広告タグを用いてユーザーデータを活用する場合、CMPは規制対応とマーケティング活用を両立させるための有力な選択肢になるでしょう。
5-4.共通IDソリューション
共通IDソリューションとは、メールアドレスなどのファーストパーティデータをもとに、広告配信や効果測定に利用できる識別子を生成・活用する仕組みです。次のような特徴があります。
- サードパーティCookieに代わる識別手段として、複数事業者間のデータ連携を可能にする
- ユーザーの同意を前提に運用される
- Cookieに依存しないターゲティングや効果測定の選択肢になる
サードパーティCookieが規制された後の識別手段として注目されている一方、仕様は各ソリューションで異なります。導入にあたっては、参加するソリューションの仕様や対応媒体を確認しておく必要があるでしょう。
5-5.カスタマーマッチ
カスタマーマッチとは、自社が保有する顧客のメールアドレスや電話番号などをハッシュ化して広告プラットフォームに連携し、その顧客に広告を配信・除外する仕組みです。主な活用シーンは次のとおりです。
- 既存顧客への再アプローチ(再訪・再購入の促進)
- 優良顧客に類似したユーザーへの拡張配信
- 既存顧客を除外した新規獲得向けの配信
ファーストパーティデータを起点とするため、Cookie規制の影響を受けにくいのがメリットです。ただし、利用できるデータの種類や配信面、アカウント要件、アップロード方法はプラットフォームごとに定められているため、各媒体のポリシーを確認したうえで運用する必要があります。
5-6.データクリーンルーム
データクリーンルームとは、自社データと媒体・プラットフォーム側のデータを、個人を直接特定しにくい形で安全に突き合わせ、分析できる環境です。生データを相互にそのまま開示せず、プライバシー保護の仕組みを通じて、集計された分析結果を得られる点が特徴です。
- 生データを相互にそのまま開示せず、集計された分析結果を得られる
- プライバシーに配慮しながら、広告接触や購買・コンバージョンとの関係を分析できる
- 連携できる媒体やデータ範囲は、利用するクリーンルームによって異なる
プライバシーへの配慮と分析の両立を図れる手段として有力です。一方で、活用には一定のデータ量や運用体制が前提となるため、自社の規模や目的に合うかを見極めることが重要です。
6.ChromeのサードパーティCookie規制に向けた対策のポイント
ChromeのサードパーティCookie規制が進めば、マーケティング手法の変更が必要となるでしょう。それだけでなく、戦略や組織設計の見直しなども不可欠です。ここでは、Cookie規制後にマーケティングの成果を最大化する3つのポイントを紹介します。
- ファーストパーティCookieを重視した施策を実施する
- 個人情報の取り扱いに注意して長期的な信頼関係を築く
- マーケティング戦略や組織設計を見直す
6-1.ファーストパーティCookieを重視した施策を実施する
マーケティングの計測においては、ファーストパーティCookieを活用した環境整備を進めましょう。Cookie規制というと、Cookieそのものが廃止されるイメージがあるかもしれません。しかし、現段階で規制が集中しているのはサードパーティCookieです。ファーストパーティCookieは引き続き活用できます。
ファーストパーティCookieにおける自社サイト内の計測・分析においては、利用目的がはっきりしているため、Cookie規制の影響を今後も受けにくいと考えられています。当分は安定した利用が見込めるでしょう。
また、ユーザーから直接取得する質の高いファーストパーティデータを活用した共通IDソリューションや、オムニチャネルマーケティングを導入すれば、チャネルを超えた運用も可能です。ファーストパーティデータを効果的に活用できれば、マーケティング成果の最大化につながるでしょう。
Chromeの規制に対応するには、ファーストパーティデータによる広告効果測定を強化するための環境整備が大切です。
6-2.個人情報の取り扱いに注意して長期的な信頼関係を築く
Cookie規制下においてユーザーと長期的な信頼関係を築くためには、個人情報の慎重な取り扱いが非常に重要です。
従来のパーソナライズド広告は、「情報が知らぬうちに利用されている」と不快感をユーザーに与えていました。
今後はユーザーのプライバシーを尊重し意向を汲み取らなければならず、Cookieの利用にはユーザーからの同意が必要です。また、同意を得る際には、ユーザーのベネフィットや体験価値の向上につながるよう配慮しなければなりません。不信感を抱かせてしまうと、信頼関係を結べずに短期的な関係で終わってしまうからです。
Cookie規制下でLTV(Life Time Value|顧客生涯価値)を向上させるには、プライバシーを尊重したマーケティング活動が必要不可欠だと言えるでしょう。
6-3.マーケティング戦略や組織設計を見直す
ポストCookie時代のデジタルマーケティングでは、顧客一人ひとりのニーズや行動パターンを深く理解し、その理解に基づいてマーケティング戦略を最適化することが重要です。
そのためには、まず様々なデータを多角的に分析し、顧客の本質的なニーズや行動パターンを把握する必要があります。
次に、この理解に基づいて仮説を立て、素早く検証を繰り返すことが大切です。仮説を立て、実際に広告を配信して反応を測定します。そして、結果に基づいて仮説を修正し、再度検証を行うサイクルを高速で回すことで、効果的なマーケティング施策を見つけ出すことができるでしょう。
こうした取り組みを通じて、単なる広告運用の最適化(個別最適)だけでなく、マーケティング戦略全体の最適化(全体最適)を図ることが可能となります。
顧客理解に基づく全体最適と個別最適の追求は、新たな価値を提供し、新たな市場を創造するための「本来あるべきマーケティング活動」といえるでしょう。
7.【マーケター向け】サードパーティCookie規制がマーケターに与える影響
サードパーティCookieは、ブラウザの仕様変更やユーザーのプライバシー設定、各種規制の影響により、従来どおりに利用しづらい場面が増えています。そのため、マーケティングの現場では、広告配信や効果測定の前提を見直す必要が出てきています。
ここでは、特に押さえておきたい3つの影響を取り上げます。
- ドメインを横断したユーザーのトラッキングができなくなる
- リターゲティング広告・行動ターゲティング広告の配信精度が低下する
- コンバージョン計測に欠損が生じ、広告効果の把握が難しくなる
7-1.ドメインを横断したユーザーのトラッキングができなくなる
サードパーティCookieの代表的な役割は、自社ドメインの外を含めてユーザーの行動を追跡する「ドメインを横断したトラッキング」です。これにより、複数のサイトをまたいで同一ユーザーを識別できるため、行動全体を捉えた分析がしやすくなっていました。
しかし、サードパーティCookieが利用できない環境では、このサイト横断の追跡が難しくなります。あるサイトで広告に接触したユーザーが、別のサイトでどのように行動したかを、従来と同じ方法では把握しにくくなるためです。
その結果、ユーザー行動を一気通貫で可視化しづらくなり、カスタマージャーニーの分析や、複数接点を踏まえた施策設計の精度に影響が出る可能性があります。複数サイトにまたがるデータ取得を前提としてきた運用ほど、影響は大きくなるでしょう。
7-2.リターゲティング広告・行動ターゲティング広告の配信精度が低下する
サードパーティCookieは、広告配信の精度も支えてきました。代表的なのが、自社サイトの訪問履歴があるユーザーを追跡して別サイト上に広告を表示する「リターゲティング広告」と、ユーザーの行動履歴を分析して個人属性を推定し、興味を持ちそうな広告を出稿する「行動ターゲティング広告」です。いずれも、サイトをまたいだユーザー識別を前提とする場面がありました。
サードパーティCookieが利用できない環境では、追跡できるユーザーが減り、これらの配信精度が低下する可能性があります。配信対象を絞り込みにくくなることで、広告の無駄打ちが増えたり、本来届けたい層に届きにくくなったりするためです。
| ドメインを横断したトラッキング | 自社ドメイン外を含むユーザーの行動を追跡(トラッキング)する仕組み |
|---|---|
| リターゲティング広告 | 自社サイトの訪問履歴があるユーザーを追跡し、広告を表示できる仕組み |
| 行動ターゲティング広告 | ユーザーの行動履歴を分析して個人属性を推論し、ユーザーが興味を持ちそうな広告を出稿する手法 |
| アフィリエイト広告 | 個人ブログなどで商品やサービスを紹介してもらう仕組み。サードパーティCookieを利用すると、どのアフィリエイトリンク経由でコンバージョンしたかを判別できる |
なお、アフィリエイト広告も、成果発生元の判定にCookieを利用する場合があるため、Cookie規制の影響を受ける可能性があります。
7-3.コンバージョン計測に欠損が生じ、広告効果の把握が難しくなる
広告の効果測定も、サードパーティCookieに支えられてきました。広告クリックから遷移先サイトへの流入、コンバージョン、媒体管理画面への成果反映までを正しく把握するには、広告接触とサイト上の行動をひもづける必要があります。
しかし、サードパーティCookieが利用できない環境では、従来のCookie中心の計測では広告接触とコンバージョンを結び付けにくくなり、コンバージョンデータに欠損が生じる可能性があります。
実際に、媒体管理画面の数値と実際のコンバージョン数の間には、大きな乖離が確認されています。以下画像は、あるEC企業(B社)の広告について、媒体管理画面の乖離率と、ファーストパーティCookieで計測する広告効果測定ツール「アドエビス」の乖離率を比較したものです。

媒体管理画面では合計で35.9%、Googleディスプレイ広告にいたっては221.0%もの乖離が生じている一方、ファーストパーティCookieで計測するアドエビスでは乖離が大幅に抑えられています。別のBtoB企業(A社)の事例では、Facebook広告の乖離率が媒体管理画面で50%を超えるケースも見られました。
成果が正しく計測されなければ、どの広告が貢献したのかを把握しづらくなり、予算配分やクリエイティブの評価といった意思決定の根拠も揺らいでしまいます。広告効果を正確に捉えるためには、Cookieだけに依存しない計測の仕組みを整えることが重要です。
8.ChromeのサードパーティCookie規制に向けた対策なら「アドエビス」
サードパーティCookie規制への対応を進めるうえで、計測・分析の基盤となるのが広告効果測定ツールです。
当社が開発・運営する アドエビスは、流入からCV・売上までを"見える化"することができる広告効果測定ツールとして、規制環境下での計測課題に対応します。

サービス提供開始から20年、累計導入企業数11,000件以上、広告効果測定ツールの導入シェアNo.1(※)という実績を持ち、幅広い業種の企業に活用されています。
※ 2024年8月期_指定領域における市場調査 調査機関:日本マーケティングリサーチ機構
ここでは、アドエビスの3つの特徴について紹介していきます。
- 漏れのない正確なデータ収集機能
- 意思決定につなげる分析・可視化機能
- 分析データの連携機能
8-1.正確なデータ収集機能
アドエビスの計測基盤の中心にあるのが、高精度な計測機能です。ITP等のCookie規制に対応し、サーバー側で発行するファーストパーティCookieによって、データの欠損や乖離を最小限に抑えます。

規制下でも安定して成果を計測できるため、正確なデータに基づいた投資判断が可能になります。
また、計測の精度に加えて、運用負荷の軽減も見込めます。主要6媒体への複雑なパラメータ付与を自動化する「計測パラメータ自動発行」により、管理工数を大幅に削減し、設定ミスによる計測漏れを防ぐことが可能です。

コンバージョンの計測精度に課題を感じている方は、ぜひ以下の資料をご確認ください。
8-2.意思決定につなげる分析・可視化機能
収集したデータは、多角的に可視化することで意思決定に活きます。「コンバージョンフロー分析」では、広告に接触した順番や流れを一覧で可視化し、成果の「入口」や比較ポイントを特定。成果に繋がりやすい広告の組み合わせが見え、改善の方向性を描けます。

また、各広告の貢献度をより正確に捉えるのが「アトリビューション分析」です。直接効果だけでなく、コンバージョンに至るまでの全接触を評価する独自の再配分モデルを搭載し、これまで見えにくかった隠れた貢献度を可視化します。

このほか、広告と売上・商談データを紐づける成約データ連携分析や、施策への接触による態度変容を数値化するカスタマージャーニー分析など、成果を立体的に評価する機能がそろっています。
8-3.分析データの連携機能
アドエビスは、分析データを外部のツールや業務とつなぐ連携機能も備えています。主要広告媒体のコストデータや表示回数は日次で自動取得されるため、手入力の手間なくCPAやROASを鮮度高く把握できます。

顧客データとの連携も可能です。「CRM/SFA連携」では、来店や商談、リピート購入といった成約実績を広告成果に紐付け、Web上の獲得数だけでは判断できない「利益につながる質の高い集客」を特定できます。

計測データはCSVやGoogleスプレッドシートへ自動出力でき、BIツールや自社システムと組み合わせれば、レポート作成の負荷も軽減されます。
サードパーティCookie規制の対策をお考えの方は、ぜひアドエビスをご検討ください。
9.ChromeのサードパーティCookieについてよくある質問
最後に、ChromeのサードパーティCookieについて、よくある質問をまとめました。
Q1. GoogleによるChromeのサードパーティCookie廃止方針は、結局どうなったのですか?
2026年時点では廃止されていません。Googleは2024年に廃止計画を撤回し、2025年4月には現行の方式を維持する方針を明確化、さらに2025年10月にはCookieの代替技術だったPrivacy Sandbox関連技術の大半を終了しました。
そのため、サードパーティCookieはChrome上で既定のまま利用できる状態が続いています。ただし、SafariやFirefoxなど他ブラウザでは規制が進んでいるため、対策の必要性自体は変わりません。
Q2. サードパーティCookieを「許可」または「ブロック」した場合、何が変わるのですか?
サイトをまたいだ広告配信やトラッキングが従来どおり機能し、リターゲティング広告などの表示や、複数サイトを横断した行動の計測が可能になります。利便性が高まる一方で、自分の閲覧行動が第三者に追跡・利用される範囲も広がります。
気になる場合は、Chromeの設定からサイト単位で許可・ブロックを切り替えることも可能です。
Q3. iPhone(iOS)のChromeアプリで、サードパーティCookieが有効にできないのはなぜですか?
iPhone・iPad版のChromeは、Appleの仕様によりSafariと同じ描画エンジン(WebKit)で動作しているためです。そのため、Chromeアプリ内にサードパーティCookieの個別設定がなく、CookieやトラッキングはiOS側の仕様に準じます。
設定を変更したい場合は、Chromeアプリではなく、iOSの「設定」から操作してください。
Q4. ユーザーが自社サイトのCookie利用に同意しなかった場合、計測や機能はどうなりますか?
サイト訪問時に表示される同意バナーで「拒否」を選んだ場合、そのサイトでの計測用・広告用のCookieが発行されなくなります。多くのサイトでは、ログイン状態の維持など最低限の機能に使うCookieは動作するよう設計されているため、同意しなくても基本的な閲覧は可能です。
ただし、パーソナライズされた広告の表示や、一部の機能が制限される場合があります。
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