マーケティングDXとは?メリット・進め方・企業事例まで徹底解説
この記事をシェアする
トップリーダーから学ぶ、マーケティングDX革命のススメ!動画視聴の申し込み(無料)はこちら

「マーケティングDX」という言葉を見聞きする機会は増えたものの、具体的に何を指すのか、自社では何から手をつければよいのか分かりにくいと感じている方も多いのではないでしょうか。
顧客の情報収集や購買の起点がオンラインへ移り、データを軸にマーケティング全体を捉え直す動きが広がっています。その中心にあるのがマーケティングDXです。
本記事では、定義や求められる背景から、得られるメリット、市場規模、進め方の5ステップ、実際の企業事例までを網羅的に解説します。初めて取り組む方でも全体像を掴み、自社の第一歩を描けるよう順を追って整理しました。
- 広告の成果を「売上」まで可視化するなら、アドエビス
-
アドエビスは、流入からコンバージョン・売上までを一元的に可視化する広告効果測定ツールです。
提供開始から20年、累計11,000社以上に導入され、広告効果測定ツールの導入シェアNo.1(※)を獲得しています。
※2024年8月期_指定領域における市場調査 調査機関:日本マーケティングリサーチ機構広告成果の可視化からマーケティングDXを実現したい方は、以下より資料をダウンロードしてみてください。
1. マーケティングDXとは
マーケティングDX(マーケティングデジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術とデータを活用してマーケティング活動の進め方や組織のあり方そのものを変革し、顧客への価値提供と事業成果を高める取り組みを指します。
Web広告を活用したりツールを導入したりするだけでなく、得られたデータをもとに意思決定や業務プロセスを組み替えるところに特徴があります。
混同されやすい言葉に「デジタルマーケティング」と「IT化(デジタル化)」があります。それぞれの違いを整理すると、次のようになります。
| 用語 | 主な目的 | 取り組みの範囲 |
|---|---|---|
| IT化(デジタル化) | 既存業務の効率化・置き換え | 個別業務へのデジタルツール導入 |
| デジタルマーケティング | デジタル接点での集客・販促 | Web広告・SNS・メールなどの施策実行 |
| マーケティングDX | データ活用による変革と成果創出 | 施策・業務・組織・意思決定の全体最適 |
IT化やデジタルマーケティングが主に個別業務や施策のデジタル化を指すのに対し、マーケティングDXはそれらを土台にしつつ、データを意思決定や組織運営にまで反映させる点が異なります。
たとえばWeb広告を出稿するのはデジタルマーケティングですが、その成果データをもとに予算配分や商品開発の判断まで変えていくのがマーケティングDXです。
言い換えれば、マーケティングDXとはツール導入や施策のデジタル化をゴールではなく出発点と捉え、データを軸にマーケティング全体を継続的に最適化していく考え方だといえるでしょう。
2. マーケティングDXが求められる背景
マーケティングDXが求められる背景には、需要・技術・競争・社内という4つの側面からの変化があります。
- 顧客行動・購買接点のデジタルシフト(需要側の変化)
- AI・データ活用技術などテクノロジーの進化(技術側の進展)
- 競争環境の変化と意思決定スピードの加速(市場・競争側)
- 労働人口の減少と生産性向上の必要性(社内・供給側)
2-1. 顧客行動・購買接点のデジタルシフト(需要側の変化)
商品やサービスを検討するとき、まずスマートフォンで検索し、比較サイトやSNSで情報を集めてから購入する、といった行動がすっかり一般的になりました。顧客との接点がオンラインへ移るなかで、企業もデジタル上での情報提供や対応を避けて通れなくなっています。
この変化は市場データにも表れています。経済産業省によると、2024年の国内BtoC-EC市場規模は26.1兆円で前年比5.1%増、BtoB-EC市場規模は514.4兆円で前年比10.6%増まで拡大しました。
以下の画像はBtoC-EC市場の規模の推移を示したものです。10年前から2倍以上に成長しています。
EC化率もBtoCで9.8%、BtoBで43.1%へ上昇しており、商取引の電子化が着実に進んでいると言えるでしょう。
2-2. AI・データ活用技術などテクノロジーの進化(技術側の進展)
マーケティングDXを大きく後押ししているのが、AIの急速な進化です。なかでも近年は、生成AIの基盤となる大規模言語モデル(LLM)が爆発的に発展し、データの分析や活用のあり方そのものを変えつつあります。
総務省の情報通信白書によると、生成AIの基盤となる大規模言語モデル(LLM)は急速に大規模化しており、2018年から2020年にかけてパラメータ数(モデルの規模を示す数値)が大幅に増加しました。
こうした技術進化によって、データ分析やコンテンツ生成、需要予測などの高度な処理が実務レベルで活用できるようになっています。
国内でも、llm-jp-3やPLaMo、KARAKURI LMといった国内発のLLM開発が積極的に進められています。
かつては専門部署でなければ難しかったデータ分析やコンテンツ生成、施策の自動化も、現在では多くの企業が取り組めるようになりました。高度な技術を誰もが使える環境が整いつつあることが、マーケティングDXを後押しする大きな要因となっています。
2-3. 競争環境の変化と意思決定スピードの加速(市場・競争側)
市場環境はかつてないスピードで移り変わり、競合他社のデジタル活用も加速しています。新しいサービスや価格、顧客ニーズが短期間で入れ替わるなかでは、勘や過去の経験だけに頼った判断は後手に回りがちです。
データをリアルタイムに把握し、状況に応じて素早く施策を調整できる体制こそが、競争力を左右する要素になりつつあります。
マーケティングDXは、こうしたスピード勝負の市場で意思決定の精度と速さを両立させる基盤と言えるでしょう。
2-4. 労働人口の減少と生産性向上の必要性(社内・供給側)
少子高齢化に伴い、日本では生産年齢人口の減少が続いています。
働き手が限られるなかで従来と同じ成果を保ち、さらに伸ばしていくには、一人ひとりの生産性を高める仕組みが欠かせません。
マーケティング領域でも、データ収集や集計、レポート作成といった定型業務をデジタル技術で効率化し、人は分析や企画など付加価値の高い仕事に集中する流れが強まっています。
限られたリソースで成果を出す手段として、マーケティングDXへの期待が高まっているのです。
3. マーケティングDXに取り組む4つのメリット
マーケティングDXに取り組むことで得られる代表的なメリットは、次の4つです。
- データドリブンな意思決定
- 業務効率化・生産性の向上
- 顧客体験(CX)の向上とパーソナライズ
- 新たなビジネスモデルの創出
3-1. データドリブンな意思決定
最大のメリットは、勘や経験だけに頼っていた判断を、データに基づく意思決定へと切り替えられる点です。施策の成果や顧客の反応を数値で把握できるため、何を続け、何をやめるかの判断に客観的な根拠を持てます。
担当者の主観や社内の声の大きさに左右されず、事実をもとに議論できるようになることで、施策の精度と再現性が高まります。属人化しがちだったマーケティングの意思決定を、組織として標準化していける点も見逃せません。
3-2. 業務効率化・生産性の向上
データの集計やレポート作成といった定型作業を自動化できることも、大きなメリットです。これまで手作業に費やしていた時間を、分析や企画など付加価値の高い業務へ振り向けられるようになります。
また、人手が限られるなかでも成果を維持・拡大しやすくなり、チーム全体の生産性が底上げされます。ミスの削減や対応スピードの向上にもつながり、業務の質と量の両面で効果が期待できるでしょう。
3-3. 顧客体験(CX)の向上とパーソナライズ
蓄積した顧客データを活用すれば、一人ひとりに合った情報を、適切なタイミングで届けられるようになります。これにより、画一的な訴求ではなく、相手の興味や検討段階に応じたコミュニケーションが可能になるのです。
こうしたパーソナライズは顧客満足度を高め、長期的な関係づくりやLTV(顧客生涯価値)の向上にも寄与します。顧客体験そのものが競争力の源泉になりつつある今、非常に大きなメリットだといえるでしょう。
顧客理解の深め方については、以下の記事でも詳しく解説しておりますので、ご参照ください。
⇒ 顧客理解を深める分析手法とは?マーケティングを成功させる秘訣を紹介
3-4. 新たなビジネスモデルの創出
データ活用は、既存業務の改善にとどまりません。顧客の利用状況や行動データを起点に、サブスクリプション型サービスや個客最適化されたオファーなど、新たな収益モデルを生み出す可能性が広がります。
これまで接点のなかった顧客層や、見えていなかったニーズを掘り起こせるのもデータ活用ならではです。マーケティングDXは、守りの効率化だけでなく、攻めの事業創出を後押しする取り組みでもあります。
4. マーケティングDXで行われること
マーケティングDXでは、主に次の4つの取り組みが進められます。
- 顧客データの統合・一元化
- 顧客行動・施策効果の可視化
- マーケティング施策・業務の自動化
- データ分析・需要予測による最適化
4-1. 顧客データの統合・一元化
最も手前で、社内に分散したデータを一元化することが行われます。部署やツールごとにばらばらに管理されていたデータを統合し、顧客を一気通貫で捉えられる基盤をつくるのです。
統合の対象となるのは、主に次のようなデータです。
- 各広告媒体の配信実績やクリック・コンバージョンの数値
- 顧客の属性や購買・問い合わせの履歴といったCRMデータ
- 実際の受注・売上につながった成果データ
- Webサイト上での閲覧・行動を記録したアクセス解析データ
データが分断されたままでは、同じ顧客を別人として扱ってしまったり、全体像が見えなくなったりすることもあるでしょう。これらを一元化することで、はじめて精度の高い分析や施策が可能になります。
4-2. 顧客行動・施策効果の可視化
統合したデータをもとに、顧客の行動や施策の成果を可視化します。ダッシュボードなどを活用し、誰が見ても同じ数値で状況を把握できる状態をつくることが目的です。
可視化する主な対象には、次のようなものがあります。
- 顧客の流入経路やサイト内での行動
- 施策ごとのコンバージョン数や成果への貢献度
- 広告媒体別の費用対効果
- KPIや目標に対する進捗状況
どの施策がどれだけ成果に貢献しているかが明確になれば、改善すべきポイントも見つけやすくなります。担当者ごとに見ている数字が異なる、といった混乱も防げるでしょう。
ただし、可視化の前提となるデータが正しく取得・統合されていなければ、分析や意思決定の精度は高まりません。
特に広告、SNS、SEO、メールなど複数チャネルを運用している企業では、施策ごとの成果や貢献度を正しく把握できる計測基盤が重要になります。マーケティングDXでは、「データを集めること」だけでなく、「成果まで可視化し、改善につなげられる仕組みを整えること」が重要なテーマの一つです。
4-3. マーケティング施策・業務の自動化
定型的な施策や業務を自動化することも、マーケティングDXの重要な要素です。あらかじめルールやシナリオを設定しておけば、人手をかけずに継続的な運用ができます。
自動化の対象となる業務には、次のようなものが挙げられます。
- メールやLINEなどの配信
- 見込み顧客を育成するリードナーチャリング
- 問い合わせへの一次対応やチャットでの自動応答
- データの集計やレポートの作成
自動化によって対応の抜け漏れが減り、施策のスピードも上がります。また、空いたリソースを、より戦略的な業務へ振り向けられるようになるでしょう。
4-4. データ分析・需要予測による最適化
蓄積したデータを分析し、需要やトレンドを予測することで、施策の精度を高めることもできます。過去の実績と将来の見通しの両面から、マーケティング活動を最適化していく取り組みです。
具体的には、次のような点で効果を発揮します。
- ターゲティングの精度向上
- 予算配分の最適化
- 需要やトレンドの予測
- 解約・離脱の予兆の検知
勘に頼った見込みではなく、データに裏づけられた予測をもとに動けるため、無駄な投資を抑えながら成果を伸ばしやすくなります。
5. マーケティングDXの市場規模と将来性
次に、マーケティングDX関連市場の規模と将来性について紹介します。
マーケティングDXに関連する市場は、総じて拡大傾向にあります。
- 国内DX市場
- マーケティング関連ツール市場
- 今後の見通しと注目トレンド
5-1. 国内DX市場
DX全体の投資は今後も伸び続ける見通しです。富士キメラ総研によると、国内のDX関連投資額は2030年度に9兆2,666億円まで拡大すると予測されています。
業界別では、製造業DXが2兆9,843億円、交通/運輸/物流業DXが1兆1,095億円、小売/外食業DXが9,644億円を見込みます。
人手不足への対応や生産性向上を背景に、幅広い業界でDX投資が進んでいます。
マーケティング領域も、この大きな流れの一部として拡大していくと考えられます。
5-2. マーケティング関連ツール市場
マーケティングを支えるツール市場も着実に成長しています。
矢野経済研究所によると、2024年の国内デジタルマーケティング市場規模は事業者売上高ベースで3,672億4,000万円と推計され、2025年は前年比114.1%の4,190億2,000万円へ成長する見込みです。なお、矢野経済研究所の調査では、CRM・SFA、MA、CDP、BIソリューションなどが対象に含まれます。
マーケティング部門だけでなく、営業やカスタマーサポートなど、活用の裾野が広がっている点も特徴です。
5-3. 今後の見通しと注目トレンド
今後の市場を語るうえで欠かせないのが、生成AIやAIエージェントの活用です。
IDC Japanによると、国内のAI市場支出額は2025年の2兆3,725億円から、2029年には2.9倍の6兆8,897億円へ拡大すると予測されています。2024〜2029年の年間平均成長率は36.0%に達する見通しです。
マーケティング領域でも、AIによる分析や施策の自動化・自律化が進むとみられます。AIを活用したツールについては、後述の「6. マーケティングDXを支えるツール」で詳しく取り上げます。
6. マーケティングDXを支えるツール
マーケティングDXは、目的に応じた複数のツールを組み合わせて進めます。代表的なものは次の6種類です。
- MA
- CRM/SFA
- CDP/DMP
- BIツール
- 広告効果測定ツール
- 生成AI・AIエージェント
6-1. MA
MA(マーケティングオートメーション)は、見込み顧客の獲得から育成までの活動を自動化するツールです。
メールの自動配信やスコアリング、シナリオ設計などを通じて、一人ひとりの検討段階に合わせたアプローチを効率的に行えます。
手作業では追いきれない数のリードに対しても、適切なタイミングで継続的にコミュニケーションを取れるようになるのがメリットです。
MAツールの比較や選び方は、以下の記事で紹介していますのでご参照ください。
⇒ 【2026年最新】MAツールのおすすめ15選を徹底比較!機能や選び方も解説
6-2. CRM/SFA
CRM(顧客関係管理)は顧客情報や接点の履歴を一元管理するツール、SFA(営業支援システム)は商談や営業活動の進捗を管理するツールです。
以下はMAとの違いをまとめた画像です。
両者は連携して使われることが多く、顧客との関係構築と営業活動の効率化を支えます。
蓄積した顧客データはマーケティング施策の土台にもなり、部門を越えたデータ活用の起点となります。
6-3. CDP/DMP
CDP(カスタマーデータプラットフォーム)は自社の顧客データを統合・管理する基盤、DMP(データマネジメントプラットフォーム)は外部データを含む匿名データを扱う基盤です。
以下はCDPについてまとめた画像です。

いずれも分散しがちなデータを集約し、分析や施策に使える形へ整える役割を担います。
精度の高いパーソナライズやターゲティングを実現するうえで、データ基盤の整備は欠かせません。
6-4. BIツール
BI(ビジネスインテリジェンス)ツールは、社内に蓄積されたデータを集計・分析し、グラフやダッシュボードとして可視化するツールです。
専門知識がなくても、現状の把握や課題の発見を直感的に行えるようになります。
データに基づく意思決定を組織に根づかせるうえで、誰もが同じ数値を見られる環境づくりは重要な一歩です。
BIツールの比較・選び方については、以下の記事でも詳しく解説しておりますので、ご参照ください。
⇒ BIツール比較のポイントとおすすめ17選!自社に最適なツール選びガイド
6-5. 広告効果測定ツール
広告効果測定ツールは、複数の広告媒体の成果を横断的に計測し、どの施策がコンバージョンや売上に貢献しているかを可視化するツールです。媒体ごとにばらばらだった数値を統一した基準で比較でき、予算配分の最適化に直結します。
当社が提供する「アドエビス」は、流入からコンバージョン・売上までを一元的に可視化する広告効果測定ツールです。提供開始から20年、累計11,000社以上に導入され、広告効果測定ツールの導入シェアNo.1(※)を獲得しています。
※2024年8月期_指定領域における市場調査 調査機関:日本マーケティングリサーチ機構

Cookie規制の影響を受けにくい独自の計測基盤や、認知施策の間接効果まで評価できるアトリビューション分析など、データドリブンなマーケティングを支える機能を備えています。
アドエビスの特徴や機能は、以下の資料で詳しくご確認いただけます。
6-6. 生成AI・AIエージェント
近年は、生成AIやAIエージェントをマーケティングに活用する動きが急速に広がっています。
主な活用例として、次のようなものが挙げられます。
- 広告コピーや記事、クリエイティブのたたき台を短時間で生成する
- 大量のデータから示唆を抽出し、レポートや分析作業を効率化する
- 問い合わせ対応やメール作成などの定型業務を自動化する
- 蓄積データをもとに施策の改善案を提案・実行する
特にAIエージェントは、人の指示を待つだけでなく、目的に沿って自律的にタスクを進められる点が注目されています。
当社が提供する「アドエビス キャンペーンマネージャー(ACM)」は、広告運用をインハウスで担う組織に向けたAIエージェントです。

蓄積した広告データをAIが分析し、課題の発見から要因分析、改善案の整理までを支援。課題発見エージェントや施策立案エージェント、対話型アシストといった機能で、担当者の経験に依存しがちな改善プロセスを「組織の仕組み」として残せます。
アドエビスと併用すれば、施策の定性情報と計測データ(定量情報)が自動で連携し、振り返りの効率がさらに高まります。
詳しい機能や活用イメージは、ACMの紹介資料をダウンロード(無料)してご確認ください。
7. 失敗しないマーケティングDXの進め方5STEP
マーケティングDXは、次の5つのステップで段階的に進めるのが基本です。
- STEP1:目的・ビジョンの明確化とKPI設定
- STEP2:顧客データの収集・統合
- STEP3:データの分析・可視化
- STEP4:施策の実行とパーソナライズ
- STEP5:効果測定とPDCAによる継続的改善
7-1. STEP1:目的・ビジョンの明確化とKPI設定
最初に取り組むべきは、「何のためにDXを進めるのか」という目的とビジョンを明確にすることです。ツール導入そのものが目的化すると、成果につながりにくくなります。
そのうえで、達成度を測るためのKPIを設定しましょう。目指す姿と進捗を判断する指標が定まってはじめて、関係者が同じ方向を向いて取り組めるようになります。
7-2. STEP2:顧客データの収集・統合
次に、目的の達成に必要なデータを定義し、収集・統合します。社内に分散しているデータを洗い出し、分析できる形へ整えることがこの段階のゴールです。
どのデータを、どの粒度で集めるかは、STEP1で定めた目的やKPIによって決まります。土台となるデータが整っていなければ、この後工程である分析も精度を欠いてしまうでしょう。
7-3. STEP3:データの分析・可視化
整えたデータを分析し、可視化することで、現状の課題と打ち手を見つけ出します。ただ数値を列挙するだけではなく、誰もが状況を理解できる形に落とし込むことが大切です。
可視化によって、ボトルネックや成果の出ている施策が明らかになります。ここで得た示唆が、次の施策の方向性を決める材料になるのです。
7-4. STEP4:施策の実行とパーソナライズ
分析結果をもとに、具体的な施策を実行します。顧客の属性や検討段階に応じて、届ける情報やタイミングを最適化するパーソナライズも、この段階で行いましょう。
仮説を立てて施策を打ち、その反応をデータで確かめる、といったPDCAサイクルの繰り返しが、成果につながる施策を磨いていきます。
7-5. STEP5:効果測定とPDCAによる継続的改善
最後に、施策の効果を測定し、改善を回し続けます。マーケティングDXは一度で完成するものではなく、PDCAを継続することで成果が積み上がっていきます。
測定の基準が曖昧だと、改善すべきかどうかの判断もぶれてしまいます。
何をもって成功とするかをあらかじめ定め、データに基づいて検証することが、継続的な改善の鍵です。
効果測定の具体的な方法については、以下の記事でも詳しく解説しておりますので、ご参照ください。
⇒ マーケティングの効果測定とは?方法・重要指標・ツールを徹底解説
8. マーケティングDXを成功させるポイント
マーケティングDXを成果につなげるには、次の5つのポイントを押さえることが重要です。
- 経営層を巻き込んだ全社推進体制をつくる
- DX人材を育成・確保する
- スモールスタートで成功体験を積み上げる
- 効果測定・データ可視化を仕組み化する
- 外部の支援サービスを活用する
8-1. 経営層を巻き込んだ全社推進体制をつくる
マーケティングDXは、一部門だけの取り組みでは限界があります。データの統合や業務の見直しは部門をまたぐことが多く、全社的な協力が欠かせません。
経営層には、主に次のような役割が求められます。
- DXの目的や目指す姿を自ら社内に発信する
- 部門を横断して動けるよう、推進役の責任と権限を明確にする
- 必要な予算や人員を継続的に確保する
- 部門間のデータ連携や利害の調整を後押しする
トップが旗振り役となり、組織として取り組める環境を整えられるかどうかは推進において重要です。経営層の理解があるかどうかで、進むスピードは大きく変わります。
8-2. DX人材を育成・確保する
多くの企業では、ツールを導入しても活用できる人材が不足しており、十分な成果につながらないケースがあります。
マーケティングDXを推進するには、データを分析する人材だけでなく、その結果を施策へ落とし込む人材や、部門を横断して推進する人材も欠かせません。さまざまな役割が連携してはじめて、データドリブンな運用が機能します。
具体的には、次のような人材が求められます。
- データを分析・解釈できる人材
- ITやツールの知見を持つ人材
- 分析結果を施策に落とし込める企画人材
- 部門間をつなぎ、取り組みを推進する旗振り役
これらをすべて外部採用で揃えるのは簡単ではありません。既存社員のリスキリング(学び直し)も並行し、少しずつ社内にスキルを蓄積していくことが現実的です。
8-3. スモールスタートで成功体験を積み上げる
最初から大規模に取り組もうとすると、頓挫しやすくなります。まずは範囲を絞って着手し、小さな成功体験を積み上げていくほうが定着しやすいでしょう。
進める際のポイントは、次の通りです。
- 成果が見えやすい領域や課題から着手する
- 短期間で効果を検証できる小さな範囲に絞る
- 得られた成果を社内で共有し、理解者を増やす
- 検証結果をもとに、対象範囲を段階的に広げる
成果が目に見えれば社内の理解も得やすくなり、次の投資や拡大にもつなげられます。
やみくもに広げるのではなく、効果を確認しながら進めることが大切です。
8-4. 効果測定・データ可視化を仕組み化する
データは収集できていても、施策ごとの成果を正しく把握できず、改善につなげられていない企業は少なくありません。広告媒体やツールごとに数値が分散していると、どの施策が成果に貢献しているのか判断しづらくなります。
施策の効果を測り、データを可視化する流れを仕組みとして定着させることもポイントです。その場限りの分析で終わらせない工夫が求められます。
仕組み化にあたっては、次の点を押さえましょう。
- 何をもって成功とするか、評価指標(KPI)を定める
- 誰もが同じ数値を見られるダッシュボードを整える
- データの収集・更新を自動化し、手作業を減らす
- 定期的に数値を確認し、改善を検討する場を業務に組み込む
担当者が変わっても同じ基準で判断できる状態をつくることで、取り組みが属人化せずに続きます。継続的にデータを見て改善するサイクルが、長期的な成果につながるのです。
8-5. 外部の支援サービスを活用する
すべてを自社だけで抱え込む必要はありません。不足するノウハウやリソースは、外部の支援サービスを活用することで効率的に補えます。外部の支援は、次のような場面で力を発揮します。
- 自社に最適なツールの選定・導入
- 運用ノウハウやデータ分析の支援
- DX人材の育成・トレーニング
- 戦略立案や推進の伴走
特に、自社に合ったツールを選び、使いこなせる体制を整えられるかどうかは、DXの成否を分ける要素です。専門的な知見を借りながら進めることも、有力な選択肢になります。
9. データ活用で成果を上げたマーケティングDXの企業事例
ここでは、マーケティングDXの具体的なイメージを掴んでいただくために、当社のアドエビスを導入された企業の事例を3社紹介します。
- 株式会社UCS(金融)
- 弥生株式会社(IT・SaaS)
- パーソルキャリア株式会社(人材)
9-1. 株式会社UCS(金融)
株式会社UCSは、クレジットカード事業を展開する企業です。
カード入会は店頭申込みが大きな割合を占めていましたが、それだけではターゲット層が固定化してしまう懸念がありました。
そこで2019年頃、これまでアプローチできなかった層の獲得を目的にWeb広告を開始し、同時にアドエビスを導入します。
当時の課題は、基幹システムの都合上、Web施策全体のまとまった数値しか見られず、施策ごとの良し悪しを判断できなかった点。
どこから手をつければよいか分からず、適切な予算配分も難しい状態の中、アドエビスを導入し、計測データと基幹システムの顧客データを紐づけたことで、広告媒体ごとの新規獲得数や稼働率を可視化できるようになりました。

媒体によって新規獲得数や稼働率に差があることが明らかになり、データに基づいた予算配分の意思決定が可能になっています。
本事例については、以下のページで詳細をご覧になれます。
⇒ キャッシュポイントでの評価が重要!Web広告の意義を社内にアピールできるレポートとは?
9-2. 弥生株式会社(IT・SaaS)
弥生株式会社は、業務ソフト「弥生シリーズ」を開発・販売し、登録ユーザー数は延べ190万以上です。「やよいの青色申告 オンライン」など、簿記の知識がない方でも確定申告書類を簡単に作成できるサービスを展開しています。
同社は、ラストクリックを基準に広告を評価していたため、そこに至るまでに接触した広告やコンテンツ、ユーザーの態度変容の過程を正しく評価できないという課題を抱えていました。

導入後は、独自の「コストアロケーション分析※」で潜在層施策の貢献を可視化。
※アトリビューションを加味したWeb広告費用対効果を可視化した分析方法。詳細は「※コストアロケーション分析とは?」をご参照ください。

タイアップ記事への接触でコンバージョン率が約2倍に高まることを証明し、確信を持ったプラン策定によってコンバージョン数を前年比296%まで伸ばすことに成功しました。
本事例については、以下のページで詳細をご覧になれます。
⇒ コンバージョン数296%アップ!潜在層向け施策に確信を持ちたい人必見のデータ分析方法
9-3. パーソルキャリア株式会社(人材)
パーソルキャリア株式会社は、転職サービス「doda」などを運営する人材企業です。2006年からアドエビスを利用し、長年にわたって広告効果測定に活用しています。
同社では、アドエビスのコンバージョンデータとCRMデータの紐づけを手作業で行っており、その作業に月8〜40時間を要していました。データの加工に時間がかかり、分析がリアルタイム性を欠いてしまう点が課題でした。
アドエビスのAPIを活用してデータ連携を自動化したことで、最大で月40時間に及んでいた手作業を削減。データをほぼリアルタイムで確認できるようになり、自社製のマーケティングオートメーション実現に向けた取り組みを加速させています。
本事例については、以下のページで詳細をご覧になれます。
⇒ API活用による業務効率化と、独自のマーケティングオートメーションの実現へ
10. マーケティングDXなら「アドエビス」
ここまで見てきたとおり、マーケティングDXを成果につなげる鍵は、データの可視化と、それにもとづく的確な意思決定にあります。
その判断を支えるのが、当社が開発・運営するアドエビスです。流入からコンバージョン・売上までを一元的に可視化し、データドリブンなマーケティングの土台をつくります。

サービス提供開始から20年、累計導入企業数11,000件以上、広告効果測定ツールの導入シェアNo.1(※)という実績があり、幅広い業種の企業に活用されています。
※ 2024年8月期_指定領域における市場調査 調査機関:日本マーケティングリサーチ機構
主な強みは、次の4つです。
- 強み①:真の成果の可視化
- 強み②:高精度な計測基盤(ファーストパーティデータ)
- 強み③:間接効果(アトリビューション)の評価
- 強み④:コスト管理を自動化する「媒体シンク機能」
10-1. 強み①:真の成果の可視化
広告の管理画面に並ぶ数値の先にある、実際の受注や売上へ結びついた施策・キーワードを、一元的に可視化します。CRM/SFAと連携すれば、商談やリピート購入といった成約実績まで広告成果に紐づけることが可能です。Web上の獲得数だけでは見抜けない「利益に直結する質の高い獲得」を特定できるようになります。

その結果、成果に結びつかない広告への投資を抑え、利益を生む施策へ予算を集中させる判断ができるようになります。
各施策経由のリードやコンバージョンが、最終的にどれだけ売上へ貢献したかまで追える点も大きな強みです。
10-2. 強み②:高精度な計測基盤(ファーストパーティデータ)
ITPをはじめとするCookie規制が進むなか、計測データの欠損は多くの企業にとって悩みの種です。
アドエビスは、サーバー側で発行するファーストパーティCookieによって、データの欠損や数値の乖離を最小限に抑えます。

規制が進む環境でも、安定して成果を追い続けられるのが大きな特徴です。
抜け漏れの少ない正確なコンバージョンデータを取得できるため、信頼できる数字で施策を評価できます。
計測精度はデータドリブンな判断の土台となるだけに、ズレを抑えられる点には大きな価値があると言えるでしょう。
10-3. 強み③:間接効果(アトリビューション)の評価
アトリビューション分析では、コンバージョン直前の広告だけを見るのではなく、そこに至るまでの全接触を独自の再配分モデルで評価し、「真の貢献度」を可視化します。
これまで数字に表れていなかった接点の貢献を、表に出せる機能です。

SNS広告や動画広告のような認知施策がもたらす間接的な貢献まで正しく評価できるため、単一チャネルの評価にとどまりません。
マーケティング全体での費用対効果を捉え、施策ポートフォリオ全体を最適化したい場合に有効です。ラストクリック以外の評価軸を持ちたいときにも力を発揮します。
10-4. 強み④:コスト管理を自動化する「媒体シンク機能」
「媒体シンク機能」は、MetaやGoogle、LINEヤフーといった主要媒体から、広告費(コスト)や表示回数を日次で自動的に取り込み、同期する機能です。
各媒体の管理画面から数値を拾って集計する手作業についての工数を、大幅に削減します。

手入力が減るぶん、転記ミスや反映の遅れといったトラブルも起きにくくなります。CPAやROASなどの指標が常に最新のデータで一元管理されるため、予算を増やすか絞るかの判断にタイムラグが生じません。
集計に取られていた工数を、分析や改善といった本来注力すべき業務へ振り向けられる点も見逃せないメリットです。
マーケティングDXを推進し、データにもとづく意思決定を実現したい方は、以下より資料をダウンロードしてみてください。
11. マーケティングDXでよくある質問
最後に、マーケティングDXに関してよく寄せられる質問をまとめます。
Q1. マーケティングDXの読み方は?
「マーケティングディーエックス」または「マーケティングデジタルトランスフォーメーション」と読みます。
DXは「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略で、英語圏で「Trans」を「X」と表記する慣習から「DX」と略されています。
Q2. マーケティングDXとデジタルマーケティングの違いは?
デジタルマーケティングは、Web広告やSNS、メールなど、デジタル接点での集客・販促施策そのものを指します。一方マーケティングDXは、それらを通じて得たデータを活用し、意思決定や業務プロセス、組織のあり方まで変革していく取り組みです。
デジタルマーケティングが「手段」であるのに対し、マーケティングDXはその手段を土台にした「変革」だと捉えると整理しやすいでしょう。
Q3. マーケティングDXの事例にはどのようなものがある?
本記事の「9. データ活用で成果を上げたマーケティングDXの企業事例」で紹介したように、データの統合・可視化によって予算配分を最適化した事例や、アトリビューション分析で潜在層施策の貢献を可視化しコンバージョンを大きく伸ばした事例、データ連携の自動化で業務工数を削減した事例などがあります。
業種や課題によって取り組みの形はさまざまですが、いずれも「データを統合し、可視化し、施策に活かす」という流れは共通しています。
Q4. マーケティングDXの支援・代行サービスを行っている企業にはどこがある?
マーケティングDXの支援は、さまざまな業態の企業が手がけています。広告代理店系(電通デジタルなど)、印刷・情報系(TOPPAN、富士フイルムビジネスイノベーションなど)、デジタルマーケティング支援系(メンバーズ、ギブリーなど)、人材・BPO系(パーソルグループなど)といった企業が代表的です。
支援の範囲は、戦略立案からツール導入、運用代行、人材育成まで企業によって幅広く異なります。自社の課題やフェーズに合った支援内容かどうかを軸に選ぶとよいでしょう。
Q5. マーケティングDXを学ぶのにおすすめの本はある?
特定のタイトルにこだわるよりも、目的に合わせて段階的に選ぶのがおすすめです。全体像を掴みたい段階ではDX全般の入門書、マーケティングに特化して深めたい段階では専門書が役立ちます。
書籍以外では、経済産業省が公表する「DXレポート」などの公的資料や、各ツールベンダーが提供する解説コラム・ホワイトペーパーも、最新の動向を無料で学べる情報源として有用です。
この記事をシェアする


![CPA抑制から売上拡大まで。成果を最大化させた10者のデータ活用事例 事例を今すぐ見る[無料]](https://www.ebis.ne.jp/wp-content/uploads/2026/01/column_cta_bnr20260116.png)








