株式会社生活総合サービス様 情報工房株式会社

定期継続率3.5%アップにつなげた施策のアイデアの背景にあったアドエビスの活用とは

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  • EC
  • 製造(食品)
  • 製造(化粧品)
  • 外部ツールとの連携/紐づけ
  • BtoC

ていねい通販について

「頑張る女性を応援したい」というコンセプトで運営されている、健康食品・化粧品の通販ブランドサイト。

https://www.teinei.co.jp/

アドエビスについて詳しくはこちら

お客様との「1日でも長いお付き合い」を目指すために実施したデータの統合

「Web上の行動履歴と購入情報のデータ統合」を行い、お客様の行動を可視化するために環境を整えたと聞きしました。CRM環境を構築しようと思った背景・課題を教えてください。

山本様:

私は、現在データ分析によるマーケティング部門の販促支援を担当しています。
生活総合サービスの―企画部門/カスタマー部門では、少しでもお客様に安心や楽しみをご提供することを目標に施策・応対を行っており、日頃から、「こんな変化が表れたよ」「こんなお声を頂戴しましたよ」というデータを情報として精査し、お客様の細やかな行動変容などを捉え、各部門にフィードバックしています。

ていねい通販はアナログ中心で電話応対やお手紙でお客様をフォローしていたコミュニケーションを強みとしていたのですが、新規のお客様の流入の経路が変わり、現在では、ほとんどのお客様がWebから流入されています。アナログのお手紙のやり取りを続けていきたいものの、デジタル上においても、お手紙のような人の温かみを感じられるような施策ができるのではないかと思い、Web上でのコンテンツ作成やメールマガジンの配信などを強化しています。
そこで、Web上のアクセスログ、メールの開封、クリックをお客様の行動と捉えることで、自分たちの施策・応対が行動に変化を与えているではないかと考えました。お客様の行動をキャッチできるようにする環境を整えていくというのが課題として大きくなっていました。

市木様:

生活総合サービス様とはじめてお会いして、両社のセンター見学をしたときに、お客様に対する考えに、共感したのを今でも覚えています。デジタルで新しいお客様とのお付き合いができないかというご相談をいただいたときに、生活総合サービス様が目指されている「1日でも長いお付き合い」を実現するためのCRM施策を一緒に実践できることに嬉しく感じました。

チャットや、デジタルコンテンツなどのコミュニケーションスタイルも変わっていく中で、デジタルは非常に定量でも定性でもデータが残りやすいので、とりあえずお客様を理解するためにデータ蓄積しましょうと始まりました。データを貯める1つに、アドエビスにWeb上のアクセスデータがユニークで取得できるというお話があったので、それをデータ活用することを提案しました。
データを可視化し、お客様の行動をキャッチできる環境を整えることで、果たして本当にファン作りに関係性を生み出せるのか、役に立つのかを模索しています。

左:株式会社生活総合サービス 山本 英雄 様/右:情報工房株式会社 市木 円 様

サイト内の流入から、チャットなどの応対情報・購入情報を統合し、顧客ごとの“ファン度”を可視化

どのようなデータを使って実現されていますか?

市木様:

現在は、以下のようにダイレクトエンジン※1を利用し、データを統合しています。
アドエビスのWEBサイトのアクセスデータやチャットデータ、WEB接客データ等の生ログデータを、ダイレクトエンジンに行動データに変換して取り込み、取得した顧客番号と顧客基幹システムの顧客番号(ユーザーID)をキーに統合し、顧客一人あたりの行動データを時系列の履歴として管理しています。

生成された履歴データをもとに、RFMやアクションポイントなどでランク付けし、顧客行動から、顧客のファン度を可視化することができるのですが、山本様の方では、生活総合サービス社全体でデータが確認できるよう、PowerBIを利用し、これらのデータを可視化させています。

※1 DirectEngine(ダイレクトエンジン):顧客データの統合から施策の実施までをワンストップで提供するCRMを中核とするクラウド型ツール。

どのように検証・分析を実施されているでしょうか。

山本様:

Power BI上ではウェブ経由でメルマガの登録状況や、年代、地域の属性情報を取得した新規お客様情報のレポートなど、複数のレポートで定常的に確認をしています。

【定常的にデータを確認しているもの】

  • WEB新規獲得、メルマガ登録状況(基幹データ)
  • ステップメール配信、開封状況(Direct Engine Message)
  • サイトアクセス概況(アドエビスデータ)
  • 新規購入から経過日ごとのアクセス状況(基幹データ×アドエビスデータ)

アドエビスの計測データでは流入元を確認するために利用されている方が多いと思うのですが、弊社の場合、サイト内の行動履歴を活用し、月別・曜日別・時刻別でPV数がどのように推移しているのか、どのページがどれだけ見られているのかを確認しています。

特に、新規で購入されたお客様のその後の行動を重視しており、購入からの経過日数ごとのページアクセスなどで反響の多かった記事などを、確認しています。

新規から経過日ごとのアクセス状況

ユーザー行動を理解することで生まれたアイデアが定期継続率3.5%アップへ繋がった

どのような施策につなげることができましたか?

山本様:

以下3つの施策に繋げることができました。

1つ目は、マイページでのアンケート実施です。
マイページにてログインスタンプを実施しているのですが、こちらのサービス利用が圧倒的に多いことがわかったため、その導線に「すっぽん小町(メイン商品)」の飲み方に関するアンケートを配置しました。
お客様のペルソナ構成に必要な情報を収集し、アンケート回答実績の高さから、他施策の導線としても有効なことを確認することができました。

2つ目は、サービス通知メールの実施です。
ログインスタンプの利用・WEBサイト訪問の習慣化を目的に、購入に応じて貯まるポイントのご利用案内メールをお客様に配信することを実施しました。この施策では、定期継続率が3.5%アップしました。

3つ目は、定期コース中止の確定後に中止理由に応じたメッセージの表示を実施予定です。
例えば、体調不良の場合にはお気遣いの言葉を表示したり、在庫過多の場合には飲み方のQ&A情報とともにポイントサービスの利用案内をしたり、丁寧なお声掛けをしていきたいと考えております。一部のお客様にとってはていねい通販との最後の接点となるため、お客様の状況に寄り添ったお声かけをしていきたいというような施策です。

ユーザーのサイト内行動のデータや基幹データから、ユーザーの傾向を確認し、Web接客ツール内で条件を設定し、施策に繋げるという施策が多いのですが、このアイデアは、アドエビスやダイレクトエンジンでデータを統合して見なければ、行き着かなかったと思います。お客様に合ったコンテンツをご案内することで、Web上での丁寧なご対応や、ファン化の強化施策に繋げることができるようになりました。

データ統合を行う上でぶつかった壁や苦労したことがあれば教えてください。

山本様:

データ統合の目標は、全社員がいつでもデータ・お客様の状況を見られる環境を作ることです。ですが、全員が「データを見る」という習慣をつけてもらうのは難しかったですね。
最初はデータを活用することが好きな人に声を掛け、まずはそういった社員に評価をしてもらい、それから、広めてもらってデータが苦手な方でも「データをきちんと見たい」と思ってもらえるように協力していただけたことが推進力となりました。

今後取り組んでいきたいマーケティング施策があれば、教えてください。

山本様:

1月から新年度となり、行動データを活用して、お客様のファン作りを推進するプロジェクトを開始します。
これまでは、購買データだけを基に顧客ランクを実施していましたが、行動データも加え、ていねい通販に対するロイヤリティを把握できるようにしていきたいです。
またお客様とのやりとりを時系列に表示しストーリーを見える化していくことで、寄り添った顧客対話を増やしていきます。

市木様:

お客様の行動変化を時系列に捉えた「ていねい通販」らしいコミュニケーションモデルを山本様と作っていきたいです。

ダイレクトエンジンでは、問い合わせのデータや、アンケート回答、イベント応募・参加などのデータを分類して確認できます。行動データに対しても、購買データと同様に、RFM※2で顧客をランク付けする手法を作っていきたいと考えております。

サイト1つ1つの行動に対しても、特定のコンテンツへ来訪したら、ポイントを付与するようなイメージで、行動型RFMの分析を実施し、LTVの推移とともに俯瞰的にデータを確認し、そのデータを元に、コミュニケーション施策を作っていくというような流れになっていきたいです。

※2 RFM:RFM分析とは顧客分析の一種であり、Recency (最近の購入日)、Frequency(購入頻度)、Monetary (購入金額ボリューム)の 3 つの指標で顧客をランク付けする手法。

機能について
資料でより詳しくご説明しています

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株式会社生活総合サービス

1997年に創業し、『頑張る女性を応援したい』というコンセプトのもと、女性に向けて元気とキレイを届ける健康食品や化粧品の通販ブランド「ていねい通販」を運営。「1日でも長いお付き合い」というブランドポリシーのもと、自分の近くの人から大切にしていくことが結果としてお客様を一番大切に出来る、という考えから「お客様よりも社員を大切に」という価値基準を掲げている。

経営管理部 山本 英雄 様

2007年入社。マーケティング部門長を経て、2015年より経営管理部にてデータ分析によるマーケティング部門の販促を支援。近年では様々なデータを統合、PowerBIでのレポーティングによりデータドリブンな環境作りを推進。

情報工房株式会社

2001年に創業し、マーケティングとコンタクトセンターを融合した「CRMセンター」のアウトソーシング事業を展開。効率より品質を重視した顧客対話で、顧客のファンづくりを支援する。

ビジネスコンサルティング部門長 執行役員 市木 円 様

2001年創業から参画し、CRMコンサルタント・プロデューサーとして、コンサルティングやCRMセンターの構築・運営に携わる。近年ではCRMツール「Direct Engine」を開発。

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