アドエビスを導入された当時、どのような課題を持たれていましたか?
百瀬様:

イレストプラス様では池部楽器様へどのようなご提案をされましたか?
川畑様:
具体的施策3つとそれによる改善する数値をご提案させていただきました。
1つ目はターゲティングです。
弊社が担当するまでは、サービスの指名キーワードや、リターゲティングなど、イケベ楽器様を知っているお客様(既存顧客)向けの広告がメインでした。売上を増加するために、新規ユーザーに対してプロモーションを強化する提案をさせていただきました。また、ターゲティングでは漏れや重複が起こると広告運用するときに致命的になりますので、網羅的で構造的な広告設計案を合わせて提案いたしました。
2つ目は、クリエイティブです。
イケベ楽器店様の強み・特徴を訴求するクリエイティブを提案させていただきました。事前に広告配信実績を共有いただき、その上で業界や市場を分析して具体的な訴求ポイントに落とし込みました。
3つ目がWeb広告の予算配分です。
当時は、複数の広告配信媒体を定常的に配信されていらっしゃいました。しかし、広告で成果を上げていくには、効果の良いところに広告予算を寄せ、PDCAを回していく必要があります。
そこで、広告の予算配分についてもご提案をさせていただきました。

百瀬様:
イレストプラス様からは初期のご提案で、「池部楽器店の売上を130%改善します」とご提示いただきました。広告運用をお任せして、どれほど売上が上がるかをご提示いただけることは珍しく、それだけ自信や覚悟がおありなのだと感じました。弊社としても、その姿勢が信用できると感じました。また、当然社内でも、具体的に130%売上が改善すると伝えることで、承認を得やすかったので担当としてもありがたかったです。
なぜご提案からアドエビスをご導入いただけたのでしょうか。
川畑様:
広告運用を行う上で大切なことは、データから判断をして、PDCAを回していくことです。そのため、正確なデータの計測を行うには、やはりアドエビスが必要だと思い、ご提案時にアドエビスについてもご紹介をさせていただきました。
百瀬様:
これまで私自身はGoogle Analyticsや代理店のレポートなど、費用をかけずに広告の成果を確認していたので、広告の成果計測にお金をかけることには、心理的なハードルがありました。
とはいえ、Google AnalyticsではApple社のトラッキング防止機能(ITP:Intelligent Tracking Prevention)によって計測精度が落ちてしまうことを知った以上、正確な広告成果が確認できないのであればアドエビスを導入するほかないと考え、申し込みました。
広告成果が正しくない状態で、広告運用をお任せしても本当に売上が創出できているのかわからないという不信感につながりますし、例えば、売上が低下した際に、それが運用の問題なのか、それとも外的要因なのか判断ができない状態になり、適切な売上改善策を考えることもできません。
また、広告の計測精度があがることでデメリットはないため、入れないという選択肢はないと思いました。
※ ITP(intelligent tracking prevention)とは
Apple社が発表したトラッキング防止機能。iOS 11やmacOS High Sierra のSafariに実装される。ユーザーのプライバシー保護のために3rd Party Cookieの働きを抑制するもので、具体的には、ITP機能によりユーザーが承諾していないトラッキングや、ユーザーデータの使用などを防ぐ。
ITP(intelligent tracking prevention)とは何か?4つのポイントでまとめてみました
アドエビス導入後、どのような気づきがありましたか?
川畑様:
Google Analyticsのデータとアドエビスのデータを比較した際に、広告に紐づく成果が2倍違いました。Google Analyticsで広告経由のコンバージョンが100件だとしたら、アドエビスでは200件だったという状態でした。
百瀬様:
この数字の違いには本当に驚きました。
Google Analyticsでは、広告からの流入であってもコンバージョンに紐付かず、ほとんどがDirectに紐付いてしまっていたようです。
Directからのコンバージョンが多いのであれば、ブックマークから売上が立っている(ブックマークしてくれているユーザーが多い)という考えにもつながります。
そのため、あのまま、Google Analyticsで運用を続けていたら、広告に投資をしようとは考えず、むしろ広告予算を減らしていた可能性もあるので、会社として売上機会損失につながるところでした。

アドエビス導入後、どのような変化がありましたか?
川畑様:
広告予算は3倍弱増やし、同時に売上も3倍ほど上がっています。
ROASについては150%アップし、キャンペーンの出稿を強化するなど複数の要因も絡み、一番良いときは300%アップ(その時のROASは5000%)に成功しました。
百瀬様:
運用効率(ROAS)が維持できるかが大事だと思っていて、売上目標はさることながら、ROASでも高い成果を上げていただくことをお願いしていたので、イレストプラス様へのプレッシャーは強かったと思います(笑)
ただ、Webの担当の立場としては、投資しても会社が損をしない(むしろメリットがある)ということを社内に伝える必要があると思っています。
そのため、ROAS・ROIの実績と、予算を追加した場合の売上・ROAS・ROIの着地見込みを説明する必要があるのですが、正確なデータでの報告ができていなかった場合、3倍の広告予算は確保できなかったと思います。
課題は大きく2つありました。
一番大きな課題は、CVRが低かったことです。セッション数は非常に多い一方、CVRが低いことが課題でした。小売店という立場で、サイトに来訪いただいたお客様に、いかにイケベのサービスや商品に魅力を感じていただき、ご購入をご決断いただけるかが重要だと考えていました。
もう一点は、Web広告の出稿判断に課題がありました。
Google Analyticsで見ると、Web広告経由の売上は、全体売上の約10%だったのですが、広告代理店の報告レポートでは、広告経由の売上が約20%と表記されており、大きな差異がありました。
これでは、現状が良い状態なのか判断が付かなかったため、まずは成果を正しく計測し、可視化させたいという思いがありました。